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723 残された任務は
「残された任務は、チョットマを見守ることだけとなりました」
「!!」
「!!!」
「!!!!」
部屋中に、吸い込んではいけない棘がばらまかれたようだった。
誰もが息を止めた。
とうとう、ハワードはそれも言ってしまうのだ。
チョットマは毒を含んだ空気を恐れるかのように、両腕を体にきつく巻きつけた。
聞きたくないというように、体を縮込め、こわばらせた。
そして、俯いてしまった。
緑色の長い髪が表情を隠している。
しかし、イコマはハワードの言葉を遮ろうとは思わなかった。
チョットマも、自分にハイスクール卒業以前の記憶が全くないことに気付いている。
ハワードから話しかけられ、それとなく見られていたことも。
いずれきっと、チョットマ自身、事実を知る。
それなら、早い方が……。
それに、サリと同じ、今のタイミングの方が……。




