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680 上官である長官から
「長官の意向か。で、あんたは、どんな」
「私の立場でしょうか?」
「ああ」
「私から申し上げることはできません。知る必要がおありなら、上官である長官からお聞きになってください」
ハワードはまだ微笑んでいる。
立場上、自分からは言えない。
つまり、シークレットな立場だと言いたいのか。
「ただ、個人的に、私が知っている情報をお話しすることはできます。例えば、アンドロの動きについて」
「うむ」
「お時間のあるときにでも、お声掛けください。必ずお役に立てると思います」
「ありがたい申し出と、受け取っておく」
イコマが聞いていることの二番煎じになるだろうが、ンドペキは一応は礼を言った。
微笑み続けるアンドロを、同室となる隊員が迎えに来た。
ハワードの任務について、内容が想像できないばかりか、やけに胸騒ぎもする。
ここでしつこく確認しておくべきだろうか。
しかしンドペキは、不安を抑えこんで、アヤの部屋に向かった。
ハワードが滞在することになったと伝えておかなければならない。




