621 解放された心は、自由に行き先を選べるはず
レイチェルに対する考え方も少し変わった。
なんとなくフワフワしていて、ンドペキにベタベタしているだけの女だと思っていたが、それはンドペキやハクシュウによって救出されたのだから当然ではないか、とも思えるようになった。
そのきっかけはロクモンに対するあの厳しい態度。
あの時、レイチェルの本来の日常、彼女の立場、が垣間見えた。
そして彼女のものの考え方も。
すごい人なんだ、と素直に思えるようにもなっていた。
パキトポークやスジーウォンも好きになれそうだったし、コリネルスは以前と同じように、いろいろな話を聞かせてくれる。
ンドペキも、それとなく気遣ってくれる。
撹乱作戦に参加してくれたスミソとは、冗談を言い合える仲になった。
以前は、嫌味ばかり言ってたシルバックとさえ、互いの装甲がおしゃれだとかかわいいとか言い合えるようになった。
そして、ネールも。
みんな友達?
パパが話してくれた言葉は心に残っていたが、友達って言っていいかも、と思えるようになっていた。
私の心は洞窟の中。
水流を下って海に行く?
それとも、大空を駆け巡る?
パリサイドの脚に掴まって?
解放された心は、自由に行き先を選べるはず。
閉じこもっていてはダメ。
羽ばたけ。私の心!
歌声に乗って、力強く!
ヘルシードのひとつ目のお姉さんが歌っていた歌。
パパが歌詞を教えてくれた。
アジサシって鳥? どんな鳥か知らないけど、素敵な歌。
私は、雲?
ンドペキは鳥?
よく分からないけど。
あなたがいるから。
友達がいるから。




