578 勿体つけてないで、言ったら?
イコマは迷ったが、スゥがまた座り込んでしまった。
そして、久しぶりに口を開いた。
「ライラ、それは私たちに関係したことね。勿体つけてないで、言ったら?」
ライラが鼻で笑った。
「フン。これはお代をいただくよ」
ライラの示した情報料は、かなりの高額だった。
「じゃ、いつものように、付けておいて」
情報とは、パリサイドに対する各街の対応についてだった。
今、全世界にある街の数は六十七。
そのうち、明確にパリサイドを受け入れると表明したのはわずか二。
拒否は十八。
あとはまだ正式表明をしていない。
ニューキーツもここに含まれる。
受け入れる街では、歓迎の祝賀会まで催したところもある。
一方で、一触即発の睨み合いに発展している街もある。
「人類も情けないねえ。こんな重要なことさえ決めるのに時間がかかる。しかも、一枚岩になれない。今、パリサイドの要求は、統一見解を出せ、ということ」
ライラがなぜか、にやりと笑った。
「ここからが本当の情報だよ。まず、ひとつめ」
パリサイドの社会では、厳格な上下関係がある。
宗教団体であったことの名残だ。
地球に帰還してきた第一陣の各部隊の長は、リーダーというような立場で、組織の中では下位の幹部という程度である。
一応は職責であるが、それらは横一列であり、いわば同僚。
街の数は六十七。従ってパリサイドのコロニーも六十七。
すべてを六十七人のリーダーの合議によって決めているという。
「地球の人類とは大違いだね。さて、ふたつめ」




