573 サキュバスの庭、ライラの部屋
イコマは、スゥとともに、サキュバスの庭、ライラの部屋にいた。
二人は頻繁に会っているのか、最初から案内の必要はなかった。
扉の暗証番号も把握していたし、ライラも喜んでドアを開けた。
まずは四方山話。
街は、平穏とはいかないようで、フェアリーの庭は大賑わいだそうだ。
人々が強いストレスを感じ、不安を抱いている証拠だという。
フェアリーの庭。
サキュバスの庭の上部にある細い路地で、呪術師や占い師や探偵業、もろもろのやばい仕事を請け負う店が集まっているところだという。
二人はそこに店を構えているらしい。
ライラの言葉の端々に、街の様子がよくわかる。
今のところは大丈夫だけど、見ててごらん。そのうち、食料が滞るぞ。
飲水に細工がされるって、噂さ。飲めば、一時的に無気力状態になるらしい。
再生されるまでの日数がかかるようになる。システムの能力が低下するだけじゃなく、再生検査が厳重になるんだとさ。
早速、義勇軍が結成されたそうだ。どうなるものでもないと思うな。寄せ集めじゃあ。
失業者が増えるだろ。このエリアREFも繁華街になっちまうかもな。
などといった、井戸端会議的なものから、
防衛軍の生き残りは、南東のオールドキーツの廃墟に集結している。近々、各地に展開している軍も合流するらしい。
北部方面攻撃隊は、解散状態。西部方面攻撃隊は兵力は大幅ダウンしたものの、まだかろうじてパイプラインを守っている。しかし、排除されるのは時間の問題。
他の攻撃隊は防衛軍に合流した。現在、オールドキーツにいる防衛軍と攻撃隊あわせて、勢力は約四百。しかし、主力は逃げ出した防衛軍。装備、武器、物資のいずれも不足しているそうだ。




