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545 呪われた体……、わかる?

 ユウが言う。


 地球が太陽に、木星でもいいよ、そういう星に飲み込まれるときのことを想像してみて。

 一瞬の内に、地球という天体が何十万度にもなり、粉々に砕けて霧となり、太陽や木星の大気の一部になる。

 ヒーローとヒロインが、人類をどうのこうのって、やってる時間なんてないよ。

 瞬時に地球そのものがなくなるんだから。


「ううむ」


 私達の本気の力って、そういうもの。

 数百年間も宇宙を旅してきた。

 想像もできないほど遠いところまで。

 数万光年も離れた遠い星まで。

 地球人類には想像することもできなかった場所を。

 そのためには、私たち自身がとてつもない強さを持っていないと。


「呪われた体……、わかる?」

「はあ。想像以上にとんでもないんだな」

「人類ってさ、神がどうのこうのって、本当に泣きたくなるくらいに小さな存在。悲しいのは、それがわかってるのに、わからない振りをしてること」



 ユウが、なぜここで「神」を引き合いに出したのか、ここ何百年、地球に「宗教」という存在はない。

 そして、呪われた体。なぜそんな表現をしたのだろう。

 少し違和感を持ったが、問わずにおこう。


 ユウの指が、今度はイコマの唇に添えられた。

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