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537 余計なことは考えなくていいのよ
言わねばならないことを思い出した。
「あの、作戦会議のとき、私、失礼なことを言って、すみませんでした」
無理やり頭を下げた。
「ううん。いいのよ。そういう意味では気にしてないから。あれは私がンドペキに無理やり頼んだこと。あなたは正しかったわ」
レイチェルの言った意味はよくわからないが、チョットマは少し胸をなでおろした。
長官の声は叱責モードではなかった。
「あなたはすばらしい隊員」
レイチェルがまた同じ言葉を繰り返した。
「だから」
来た。
やはり叱られるのだ。
チョットマは身を硬くした。
総司令官直々に叱られる。
これはいわゆる始末書ではすまないかも知れない!
「余計なことは考えなくていいのよ」
余計なこと?
その意味がわからなかった。
レイチェルの後ろにパパがいる。
レイチェルは気づいていない。
フライングアイに表情がついていたらいいのに、と思った。
きっとパパは今、ニコニコして見守ってくれているだろう。
そう思うと同時に、自分が緊張していることに気がついた。
悟られないように、ヘッダーの中でフゥーと息を吐き出した。
そして待った。
レイチェルが、その余計なこととはなにか、を説明してくれるのを。




