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509 貴軍の指揮官にお会いしたい!

 イコマは、大声で呼ばわった。


「貴軍の指揮官にお会いしたい! こちらはイコマと申すもの」

 だが、最後まで言うことはできなかった。


 突然、弾かれたように、全軍が移動を始めたからである。

 しかも、全速力で。

 洞窟とは反対の方向に。

 猛然と砂塵を巻き上げながら。



 まずい!

 ついていけない。

 必死で後を追うが、みるみるうちに遠ざかっていく。



 イコマはンドペキに報告を入れ、このまま追っていくと伝えた。

 荒地軍がアンドロの反体制軍なのか、レイチェルの正規防衛軍なのかがわからなければ、ンドペキも判断の下しようがない。



「まことに申し訳ない。アヤが足手まといになってしまって」


 アヤとレイチェルがいなければ、彼らは地下通路を通って街へ帰還することもできる。

 瞑想の間からホトキンの間までの、巨岩の隙間や落差のある空洞は担架を水平にしたままでは通行できない。

「いえ、お気になさらずに」

 ンドペキはそう言ってくれるが、申し訳ない気持ちで一杯になる。


 その恩に報いるためにも、なんとしても荒地軍に接触しなければ。

 イコマは砂塵の中を羽根がちぎれんばかりに飛んだ。

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