507 我が隊のホープ
チョットマは起き上がり、姿勢を正した。
「さっきはすみませんでした。あんな生意気なことを言って」
ンドペキが微笑んだ。
「おまえこそ、我が東部方面隊のホープ。そのおまえが、俺の部下でよかったと思ってる」
ええ?
「でも私、レイチェルを怒らせてしまった……」
「いいんだよ。本当は俺が断らなけりゃいけないのに、俺もパキトポークもスジーウォンもコリネルスも、彼女に押しきられてしまったんだ」
「そうだったんですか……」
「なにしろ、俺は隊長初心者なんでな。これからも、おまえにいろいろ助けてもらう」
「ハイ、あ、いえ、よろしくお願いします!」
ンドペキはニッと笑うと、パパに話しかけた。
「荒地軍の様子はどうですか?」
「もう少しで接触できます。もうしばらく待ってください」
「わかりました」
「ただ、妙な具合なんです」
「ん?」
「パリサイドが終結しています」
パパが言うに、大勢のパリサイドが羽根を広げて、空を覆っているという。
「ただ、空に浮かんでいるだけです。荒地軍も攻撃はしていません」
「うーむ」
「ちなみに荒地軍は何の行動も起こしていません。宿営地に留まったままです」
「そうですか。何かあればすぐに伝えてください」
「もちろんです」
ンドペキが出て行ってから、チョットマはパパに話しかけた。
「ねえ、パパ。少し話、してもいい? それともアヤさんの部屋に戻る?」
「いいよ。でも、少しだけね」
チョットマは、さっき思っていたサリのことを話した。
しかし、話の途中で、フライングアイは何も言わずに部屋を飛び出していった。




