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497 もう、関わるな!

「パッキー! スゥ!」

 体を揺すって、ようやくパキトポークとスゥが目を開けた。


「ンドペキか」

「無事か」

「ああ。遅かったじゃないか」

「すまん」

「ホトキンは」

「話は後だ。ここを出よう。立てるか?」

「当たり前だ」


 パキトポークとスゥが飛び立った。


「揺らすなよ」

 先に扉から外に出たパキトポークが、後ろのスゥに声を掛ける。

 担架を気遣って、水平を保ったままゆっくりと扉の外に出た。


「替わろう」

 ンドペキはスゥに替わって担架の後ろを持った。

「ありがとう、ンドペキ。来てくれるって、信じてた」




 踊り場ではホトキンが相変わらず胡坐をかいて、背中を丸めて座り込んでいる。

 パキトポークは何も言わなかったが、スゥが声を掛けた。


「あなたがホトキンさん! ありがとう!」

 と、ホトキンに抱きついた。

「あなたが来てくれなかったら、私達」

 と、皴だらけの頬に口づけをした。


 ンドペキはびっくりした。

 人がキスするシーンなんて、かれこれ数百年も見ていない。

 そういう行為そのものも、忘れかけていた。


「助かりました! ありがとうございます!」

 ホトキンは、鼻を鳴らしただけだったが、スゥは深々と頭を下げ、またキスした。

「戻るぞ!」

 ホトキンがどうなろうと、知ったことではない。



「担架を水平に保て!」

 パキトポークが怒鳴る。

「了解だ」

 そろそろと階段を登った。


「いいんですか。放っておいて」

「構わん!」

 隊員も後ろをついてくる。

「もう、関わるな!」



 バード、いやアヤは生きている。

 それがンドペキの気持ちをより明るいものにしていた。

「さっさと洞窟に引き上げるぞ! ん、ああっ? パキトポーク、どうしたおまえの背中!」

 スゥの肩にとまったフライングアイが、何度も何度も礼を言った。

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