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492 関係ないはず、ないでしょう!
イコマは最後の質問に取り掛かった。
チョットマのために聞いておきたいこと。
「最後に」
「はい」
「サリという女性を覚えておられるでしょうか」
「……」
イコマは、サリが消えたいきさつを話した。
「サリは消去されたのか、あるいはどこかで再生されるのか。これは、あなたのサインがないとできないことですね」
レイチェルが目を閉じた。
「それはお答えできません。それにあなたにも、東部方面隊の皆さんにも関係のないことです」
と、それまで黙って聞いていた女性隊員が噛み付いた。
「関係ないはず、ないでしょう!」
レイチェルはびくっとして、隊員を見た。
そして、すぐに失言に気づいた。
「すみません。彼女はあなた方の一員でしたね。ですが、理由は言えません」
「再生されるのですか。あるいはもう再生しているのですか」
重ねて聞いた。
「それも、お答えできません」
「チョットマがとても気にしていて、悲しんでいるのです」
「関係ありません」
今までの穏やかな話しぶりと違って、レイチェルの態度はにべもなかった。
そしてやはり、チョットマとはだれか、とは聞かなかった。




