488 アンドロ一派がしたこと
アヤは今なお、エーエージーエスの中で虫の息。
イコマは、元々はレイチェルがアヤをあの牢獄に放り込んだものと考えていた。
そしてレイチェルを憎んだ。
しかし、今、その憎しみはほぼ消えている。
ンドペキによれば、レイチェルはアヤを親友と言ったという。
そして、救い出してくれと。
レイチェルがアヤをあの牢獄に放り込んだわけではないし、道連れにしたのでもない。
その言葉を信じれば。
では、なぜ、アヤは。
なぜ、こんなことに。
もう、そのストーリーは見えている。
しかし、レイチェルの口からその詳細は聞いておかねばならない、
「お疲れでしょうが、まだお聞きしたいことがあります」
「いえ、疲れてなどいません。私は皆さんのお役に立ちたいと思っています。あそこから、命を賭けて救い出してくださったのですし、今もバードを救い出すべく、奮闘してくださっているのですから」
レイチェルはアヤをバードと呼んだ。
「そのバードのことです。彼女はなぜ、あそこに監禁されたのでしょうか」
そう言ってしまってから、これはレイチェルに対してかなり失礼な質問だと思った。
「そもそも、なぜあなたはあそこに放り込まれたのですか?」
まずは、レイチェルのことを先に聞くべきだった。
想定通りの答えが返ってきた。
「アンドロ一派がしたことです。そう確信しています。ついに彼らは動き出したのです」
ハワードがしてくれた話とほぼ一致していた。
「アンドロはこの街を実質的に支配しています。この街だけではありません。世界中の街を、です。彼らの力なしには、私達は食べるものさえ手に入りませんし、どんなエネルギーも生み出せません。街の秩序さえ保てません」




