478 歌、習いたいな
ンドペキ隊は行動を開始した。
ホトキンの間に物資の移動を始め、要塞化を進めている。
装置部屋の通気口が地上に通じており、人が通れる大きさであることを確かめていた。
ただ、レイチェルが地下水系に流されてしまった今、騎士団が立て篭もっているというシェルターに、どのようにして近付くことができるのか、分からない。
トライしてみるしかない。
作戦会議には、JP01あるいはKC36632が参加するようになった。
時には、チョットマとスミソを助けてくれたKW兄弟が来てくれることもあった。
ライラの娘がパリサイドとして地球に帰還しているかどうかも、調べてくれるよう依頼してある。
街には帰れないというハワードも、洞窟の一員となった。
レイチェル直属のシークレットサービスは、ハワードを含め七名いるという。
彼らとの接触も、イコマとスゥによって試みられている。
できれば洞窟に合流させたいとハワードは言う。
そして、チョットマのSPになりたいと言うが、付き人なんか要らない! と拒否され続けている。
アヤを愛しているという言葉は、本当だったようだ。
しかし、アヤは相変わらず乗り気ではない。
そんな失恋も経験すればいい。イコマはそんな目で、このアンドロを見ていた。
「ねえ、パパ。今、話せる?」
チョットマは、外見的には元気だ。
元気なだけではなく、精神的に少し強くなり、存在感が増した。
ロクモンの隊の中には、忠誠めいたものを感じている隊員もいる。
もちろん口には出さないし、レイチェルの再来か、ということでもなく。
「なんだい?」
「私さ、街に帰ったら、やってみたいことがあるんだ」
「ほう!」
「歌、習いたいな。あのヘルシードのひとつ目のお姉さん、教えてくれるかな」
「いいね!」




