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461 経験にものを言わせろ!

 ンドペキが洞窟から躍り出てきた。

 ロクモンから報告が入る。

 既に戦闘時用のキュートFモードに変えている。



「レイチェル閣下の隊とは見えぬ!」


 ンドペキはすぐさま攻撃態勢を敷いた。

「U隊形!」

「展開しろ! 迎え撃つ!」

「野戦は当方に有利! 経験にものを言わせろ!」


「パキトポーク隊! 丘陵地に着いたら照明弾を撃て!」

「ロクモン隊は右方の高台へ!」


 相手から、まだ何の返答もない。



 展開位置の最も遠いパキトポークとスジーウォン隊が、所定の位置に着くまで、後二分程度。

 チョットマは、武者震いがした。

 人間相手に、まともにぶつかるのは初めてのこと。


 恐怖はない。

 スコープに映し出される相手の動きが整然としていればいるほど、なぜか、勝てる!という気がした。




 フライングアイが戻ってきた。

「向こうも攻撃態勢に入っている!」


 ンドペキが頷くと、チョットマは叫んだ。

「パパは洞窟に下がっていて!」

 そして、前方に意識を集中した。



 チョットマの持つ火力はそれほど大きくはない。

 むしろ敵を撹乱させる攻撃が主だ。

 しかし、いざとなればその敏捷さを生かして相手の懐に切り込む。

 それが自分の戦い方だと、知っている。


 すでに再生装置は止まっている。

 ここで死ねば、本当の死が待っている。

 誰もがそのことを承知している。



 まさしく正念場。



「ぬかりないか!」


 ンドペキの檄に誰も応えない。

 準備は整ったということ。


 チョットマは、自分が奇妙な緊張をしていると思った。

 恐怖ではないし、呆然としているのでもない。


 やってやる!

 ただそれだけの強い意識が全身に漲っていた。




 やがて南方に光が満ちた。

 照明弾に照らされ、敵軍の接近が手にとるようにわかった。


 明るい光の中で見ると、その装備や隊形まではっきり認識できる。

 整った装備。黒光りする装甲。

 一団となって突き進んでくる。



「繰り返す! 貴軍はどこの所属か! 返答なくば、敵とみなす!」

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