427 ヘスティアーに保護されし
「出入り口の位置、知っているのか?」
「街の外の出入口のことでござるか?」
「そうだ」
「概念的には……」
「ん?」
「ヘスティアーに保護されし孤児、生贄を喰らう」
「んん?」
「ラーに焼かれし茫茫なる粒砂、時として笑う」
「なんだ?」
「そう言われておるが、行ってみたことはござらぬ」
出入り口はちょっとやそっとのことでは見つからないし、たとえ所在が分かったとしても、開けないという。
そもそも、街中と城外にある出入口は、中から外に出るためのものであって、そこからシェルターに入ることは想定されていない。
「まあ、そうだろうな」
「出口を開くことができるのは、レイチェル閣下ただひとり。そう言われており申す。我々には、その方法さえも知らされており申さぬ」
「よし、レイチェルに話をしにいこう」
それらの施設を押さえておくことは、今後の作戦に大いに寄与するはず。
「ただ、ロクモン。聞いておきたいことがある」
「うむ」
「レイチェルは、その存在を俺に話さなかった。理由があると思うか?」
「……わしの憶測でござるが」
そう断ったものの、ロクモンは言いよどんだ。
「いや、それを申す前に、わしからも聞きたいことがござる」
「なんだ」
「ンドペキ、おぬしは閣下のことを、どれくらい知っておる?」




