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25 まず知らねばならないのは

 泳ぎながら、その女の次に会うことになる人物の記憶を次々に呼び出していった。

 まず知らねばならないのは、彼らが今どこで何をしているか。

 そして接触する方法は。


 JP01は、たとえば彼らが、今日をどう過ごそうと考えているかも知ることができた。


 過去の記憶だけではなく、今を生きている人間の思考も、海に溶け込んでいることを発見していたのだ。

 いわば過去の記憶は、現在の思考と連続した蓄積である。

 海のデータベースの仕組みを理解してしまえば、特定の個人の現時点の思考さえ読み取ることはたやすいことだったのだ。



 一方で、一抹の不安を抱かせる情報も入手していた。

 海中を疾駆しながら、自分と同じ波長の鼓動を発している生命体の存在を感知したからだ。


 数多くの同胞が、自分と同じように世界中の海に身を潜めている。

 つまり、こちらの準備が整わないうちに、別の計画が進み始めているということになる。

 地球人類との秘密裏の交渉は、上手く運ばなかったのだ。



 決断しなければ。

 同胞の計画、あるいは作戦に合流するか否か。


 その場合、自分自身の計画に制約が生まれるだろう。

 しかし、より良い結果に導くことも可能になる……。

 ただ、そのためには、自分の部下が今回の作戦に参加していることが必須となり、彼らと接触できてこそ。


 逆に、元々の自分の計画を、あくまで一人で実施するべきだろうか。

 その達成点は、それだけでも非常に魅力的だが、その後のこととなると……。



 仲間を、部下を探そう。

 彼女と会った後。

 プロセスは変更だ。

 JP01は、決断した。

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