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210 水売りの少女

 ンドペキが跳び降りようとしたその時。

 前方の岩肌に人の輪郭が現れた。


 くっ!


 輪郭は、急速にリアルさを増していく。


 いよいよお出ましか!



「ダメ!」



 さあ!

 こい!

 出てきやがれ!



 竜神様ではない。

 想像とはかなり違う輪郭だが、声も体格も、己の想像なんてあてになるものじゃなし!


 数歩下がり、照準を合わせた。

 先ほどと同じように、左手にはサーベル。



 さあ!

 かかってきやがれ!!



 ンドペキは、相手の姿が岩壁から抜け出る瞬間を待った。

 撃ち殺してやる!



 よし!

 発射ボタンに触れた。

 いつも通りの発射音。


 んんっ!


 まさか!

 撃ち損じたのか!


 手応えがない。

 目の前の岩壁に変化はない。

 どんな音もない。


 と、コンマ数秒経って、轟音が鳴り響いた。




 淵の際に人が立っていた。




「えっ! 危ないよ!」

「ちっ!」

「あ、あっ!」


 くそ!

 これでもくらえ!


「ンドペキ?」


 ん!


 ンドペキは、かろうじて第二撃目を思いとどまった。


「わ! なぜ?」

「むむっ?」

「どうしてここに!」




 真正面、突き出た岩に立っていたのは女。

 街でよく見かける水売りの少女。


「誰だ!」

「えっ! 私! わからないの?」



 おお!

 そうか!

 ようやくJP01が!


 ンドペキはすぐに武器を収納すると、淵の際に駆け寄った。


「おい! 頼みがある! パリサイドの」

「何言ってるの! 話は、後! こっち! 早く!」と、激しく腕を振る。



 ンドペキは言われたとおりに、JP01のすぐ横に飛び移った。


「こっち!」

 腕を掴まれる。

「早く!」

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