寝取りやすそうな幼馴染みを全力ガードしてみた話
最近幼馴染ものは小説も同人も胸糞展開前提の寝取られものが多いので、たまにはこういうのもと思って書きました。
脳味噌空っぽ状態で描いたので無茶な設定もありますが、ご了承ください。
なぜ幼馴染みは寝取られるのか?
そんな哲学に思い悩むこの俺、猿野健吾には幼馴染が居る。俺はこの幼馴染みと男女関係……所謂、付き合っている状態にあるわけだが、実はこの幼馴染みこそが悩みの種。
俺の幼馴染み……和田村美智は、ヤリ〇ンクソ野郎とか、淫行教師とか、レイパー宅配業者とか、催眠術憶えたら見境なく使う種馬野郎とか、そういうゴミムシどもに寝取られそうな女の要素をこれでもかと盛り込まれた女なのである。
元々同じ重度のオタク趣味を通じて知り合った俺の両親と、同様に重度のオタク趣味を通じて結婚した美智の両親が学生時代から仲の良い友達グループだった事と、家が近所だったが切っ掛けで知り合い、同じ年に生まれ、同様に両親からオタクの英才教育を施されてゲーム好きマンガ好きとなった俺と美智は、物心ついた時には既に仲が良かったという、超典型的な幼馴染みである。
ただ美智には、俺以外の友達が居なかった。
人見知りで大人しい性格もそうだけど、子供ながらに容姿が良かったのも大きい。幼稚園の時はそうでもなかったが、小学生ともなると、良くも悪くも容姿が目立っていたり、どれだけおちょくっても反撃しない大人しい性格の奴は、これといった理由もなく苛められたりする。
二つの苛めの要因を備えた美智は、小学校に入って間もなく女子に苛められ始め、男子には揶揄われるように。勿論、俺はそれを許せなくてよく苛めっ子連中と喧嘩。度々親が呼び出されて迷惑かけてたのは覚えている。
でもまぁ、ここまでならそこまで大層な問題になっていない。俺自身、苛めっ子共にムキになっていたこともあって美智以外の友達が小学校時代に出来なかったけど、2人だけでも楽しく過ごしていた。
ただ美智が第二次成長とでもいうべきか……小学校5年に上がって、体つきが女らしくなり始めた頃を切っ掛けに、美智の学校生活が一変することとなる。
簡単に言えば、美智は他の同学年の女子と比べて発育が良すぎた。5年の時には既に服の上からでも分かるくらい胸が膨らみ、腰はくびれ、尻は丸くなっていた。
まさかのロリ巨乳属性の会得である。当の本人には口が裂けても言えないし、実際に何かしたという訳でもないけど、当時小学生だった俺は意味も分からず無性にムラムラしたね。
ただまぁ、それは俺だけじゃなかったらしく、5年の時に2学期、美智はクラスメイトの男子3人に放課後の教室で服を脱がされそうになった。
俺がちょっと美智の側を離れた時に起こった出来事である。俺と同じように美智にムラムラしたバカ3人は我慢できず、覚えたての性的興味に身を任せて、二人が美智を腕を拘束し、残り一人が美智の服を捲り上げていたのだ。
『何やってんだこのゴミムシどもが!!』
『ぎゃああああああああああっ!?』
そんな現場に鉢合わせた俺は咄嗟に椅子で美智の服を捲り上げてたバカの頭を殴打。それに怯えて硬直した残りの二人の頭も椅子で殴打。頭を押さえて蹲っている3人を追い打ちをに蹴りまくって泣かせた後、怖すぎて泣いてる美智の手を引いて職員室に直行、事情を説明した。
俺もやりすぎってことで怒られたけど、元々悪さをしたバカ3人から美智を助けようとした結果。美智自身の証言もあって、俺はちょっとした説教だけで済み、バカ3人は各方面から鬼のように怒鳴られて転校した。
まぁ、小学生にして性犯罪に走ろうとしたんだから、ある意味当然かもだけど。
ただ結果として、美智の人見知りにはさらに拍車がかかり、より一層俺にべったりになったわけである。正直、悪い気はしなかったね。
こんな事件があってからというものの、周りの女子たちは同情するどころか、自分たちより発育の良い美智を妬んで「自業自得」とか、「美智から男子を誘った」とか、いろいろ言って遠巻きから陰口を囁くだけ。男子どもは触発されて、美智の顔や体を見る目が変わった。
こんな連中ばかりだから俺がしっかりしなきゃと、この時からスタンガンを常備するようになった。両親に強請ったら、クラスメイトを椅子でぶん殴るよりかは良いと判断したらしく、案外素直に購入してくれた。筋肉ムキムキの大柄な外国人も1発でKOするくらいのヤバいのを。
とは言ってもだ。美智を襲った連中がどういう末路を辿ったのかは同学年の奴は皆知ってるし、もう同じような事をする奴はいないだろう……そう思っていた。
だけど出やがったんだよ、それ以上にヤバいことをした奴。しかもそいつは俺と美智の担任教師だった。
小学6年に上がった時の話である。美智の体つきは身長を除けば大人同然になっており、それがより一層胸を強調する成長結果に。
正直、超ムラムラしたね。美智を慮って、何もしなかった俺の精神力を褒めてほしい。
で、話を戻すんだが、それに俺と同様ムラムラしまくって、美智をレイプしようと誰もいない放課後の音楽室に呼び出したのが我らが淫行クソ担任である。
呼び出す口実としては音楽の居残り授業。リコーダーが上手く吹けていなかったとか難癖付けて、防音処理が施された音楽室でシッポリムフフしようとしたわけである。
先に帰ってて大丈夫と言って、美智は1人放課後の音楽室に向かった訳だが……後になって妙な胸騒ぎがした俺は音楽室へ急行。音楽室の扉を開くと、そこにはズボンを下ろした担任教師が、泣いている美智を組み敷いている姿だった。
『何やってんだこのゴミムシが!!』
『ぎょえええええええええええええっ!?』
俺は担任教師の股間に、トランクスの上からスタンガンを押し当てて不能にした。その後、股間を押さえて悶絶する担任に連続でスタンガンを押し当て、身動きしなくなった後、泣いている美智の手を引いて職員室へ。即事情説明を行った。
結果的に、美智の証言と、手首を強く握りしめて出来た痣が証拠となり、担任教師は懲戒解雇どころか、刑事告訴……逮捕された。
なぜそんなことをしたのか……事情聴取を受けた元担任は、こんな事を言ったらしい。
『ムラムラしてつい……和田村は友達も少なくて大人しいから、『襲われたことを猿野に知られて嫌われたくなかったら、誰にも言わずに俺の言う事を聞け』と言ったら、誰にもバレずに楽しめるかと思って……』
舐めてんのかと思った。ぶっ殺すぞとも思った。こんなバカを採用するとか、学校側はどうなってんだとも。
事が事だけに学校側は頭を下げてきたけど、美智の両親はマジギレ。即行で教育委員会とかに報告し、俺には大変感謝していた。俺の親も今回ばかりはグッジョブと、前から欲しかったゲーム機を買ってくれた。
そんなこんなで割とロクでもない学校生活を送ってきた美智は更に人見知りに拍車がかかり、更に俺にべったりになるのだが、まだ続きがある。
中学に進学する際、担任相手に襲われそうになったこともあって、美智は両親から女子校に入ることを勧められていた。だが美智自身同学年の女子からも少なからず苛めを受けていたし、何より俺と離れての学校生活は不安だから送りたくないと、俺と同じ中学に進学してきた。
『健吾君……美智を……美智をどうかよろしく頼む……』
そう美智の両親に言われて、俺と美智は学校では常に行動を共にするようになった。学校側にも事情を説明し、なるべく配慮するように手配してくれたんだが……美智の発育は勢いを増していき、女子は妬みを含んだ侮蔑の視線を、男子は露骨な視線を向けるようになる。
結局、中学でも俺と美智は2人で過ごすことに。そんなある日の休日、美智が自宅という安全圏にいる間、外を歩いていた俺は橋の下でとある本と巡り合う。
エロ漫画である。
日頃から美智に対して超絶ムラムラしていた気持ちを鋼の精神力で押し込めていた俺は、つい我慢できずに開き、その内容を見て愕然とした。
そのエロ漫画は、幼馴染寝取られもの総集編と銘を打たれた、エロ漫画だったのである。多種多様な幼馴染みが寝取られまくる漫画を見て、俺は思った。
『美智って……寝取られ系幼馴染みなんじゃね?』
当時思春期突入直後、両親から「美智ちゃんのこと好きなんでしょ?」と揶揄われれば、最近美智への恋心を自覚したのに「べ、べべべべ別に好きじゃねーし!」と口では否定していた俺は、何となくそう思ったんだ。
それ以降、俺はインターネットで「幼馴染み」「寝取られ」をキーワードに検索し、情報収集を開始。すると出てくるわ出てくるわ数々の寝取られ系エロ漫画と、それに伴う情報。そんな情報に触れていく中で、俺は気付いた。
美智は中学生にして、寝取られやすい幼馴染の要素をコンプリートしていたことに。
寝取られるとはすなわち、性的快楽によって好意の対象をすり替えられる事を指す。最近とある小説投稿サイトでも幼馴染が寝取られるという展開が多いが、これはどちらかというと、幼馴染が間男の容姿や権力、財力といったハイスペックさに目を奪われた結果、浮気に走るという展開であり、厳密には寝取られではない。
もっとも、重度なゲーム好きな美智からすれば、相手となる男は容姿や権力、財力を基準に選ばない。性格と、自分と同じくオタクであるかどうかで決める。性格も律儀で筋が通っていないことを嫌がるので、浮気に関しては心配していないのだが……問題は寝取りだ。
歳不相応に発育しまくった、巨乳、くびれた腰、弾む尻。さらに顔が良いときて、もうこれだけでも世のヤリ〇ンどもに目を付けられてしまいそうだというのに、美智は更に気弱で地味な印象が強く、性格もその通りなのだ。
所謂、美人でスタイル良いけど地味な女子。一見マイナスポイントにも見える要素だが、これは「グイグイ押せばそのままヤれる」という印象を男に与え、無理矢理襲ったとしても誰にも話すことが出来なさそうという印象をヤリ〇ンに与えるらしい。
ていうか、もしこのエロ漫画と同じような状況になったら、典型的な寝取られ展開になる未来が想像できてしまう。生後1年未満から和田村美智という人間を見てきた俺ですらそう思うくらいだ。というか、小学校時代に実際にそうなりかけた。
今の俺は、当時13歳のエロ漫画に完全に感化された俺を振り返る。
後に自惚れでないことが分かるのだが、当時の俺と美智は両片思い状態。そしてエロ漫画においては、そんな両片思い状態の幼馴染の女の方が頻繁に寝取られており、俺は心底恐怖した。しかも正式に付き合い始めても結局寝取られるという理不尽っぷり。
もしこんなエロ漫画の展開が、俺と美智の間にも実現したら……? そんなあり得そうな未来に思い悩んでいると、俺の不安が的中したかのような現実が起こった。
中学1年の頃、俺と美智が図書委員の仕事をしている最中、ヤリ〇ン淫行体育教師と、そいつが顧問を務める空手部3年生4人が、放課後人が居ないのを良い事に、力ずくで俺を排除して、美智を襲おうとしに来たのである。
なんかニヤニヤした顔で美智を舐めまわすように見てきた5人を見て、俺は瞬時に察したね。こいつら、性欲を刺激されすぎて強硬手段に出てきやがったと。
後から知った話だけど、どうやら体育教師と、その下っ端である空手部4人は、普段は真面目な熱血空手部を装いながら、陰で女子生徒に乱暴をし、その写真を撮って誰にも喋らないように脅していたゴミムシ野郎共だったらしい。
……小学校時代といい、この近辺の学校にはロクでもない教師が多すぎないか?
で、そんな連中が、男子生徒たちの間で密かに夜のオカズにされている美智を放っておくはずもなく、強硬手段に出たわけだ。
そこから俺は美智を守るために抵抗したんだけど……実はその内容は覚えていない。誰か人に気付かれるよう、窓ガラスに椅子を投げて叩き割り、図書室の前にある火災報知機を鳴らしたり、110番にかけたスマホを床に転がしたところまでは覚えてるんだけど…………気が付いたら、俺は全身くまなくボコボコにされた状態で床に転がっており、そんな俺に制服の胸元を乱暴に破かれた状態の美智が「ケンちゃん、ケンちゃん」って、泣きながら俺に縋りついてたり、暴れる変態体育教師や空手部4人が、他の先生や大勢の警察官に取り押さえられようとしていた。
何はともあれ、何とか美智は寝取られずに済んだようだ。
体育教師は股間にスタンガンを当てられて不能になった上に、当然クビから実刑判決。空手部4人も手足の肉を何ヵ所も抵抗した俺に噛み千切られ、少年院に送られた
ただ美智も無傷という訳にはいかなかった。…………貞操的な意味ではなく、精神的な意味でな。ここ重要。
小学校時代から数えて、男子7人、教師2人に襲われた美智は、すっかり外に出ることに怯えてしまい、引き籠りになってしまったのだ。精々、隣の家に住む俺の家にくるのが精一杯である。
中学校側は教師が起こした重大な問題ということで、不登校でも美智の内申点を響かせないように色々と配慮したが……このままではよくないと、俺は実感した。
今回は何とかなったけど、次はどうなるか分からない。だから俺は幼馴染を寝取らせず、浮気もしようとも思わせない、完璧な男となることを心に決めた。
幼馴染との交流を深める傍ら、徹底的に自分磨きに精を出したのだ。
肉体派ヤリ〇ン野郎に負けないよう、就寝前にハードな筋トレと通信空手といった、スポーツ科学に基づいた体力も付いて精神力も鍛えられるというトレーニングを欠かさず続けた。
それと並行して、下半身を重点的に鍛えた。
将来的に経済能力で圧力を掛け、美智を寝取ろうとする奴が現れた時に備え、高収入男になる為に必死に成績を伸ばそうと勉強した。
それと並行して、下半身を重点的に鍛え続けた。プールの授業の時、更衣室でクラスメイトが「ふぁっ!?」と叫ぶくらいに鍛えた。どこを、とは具体的に言わないけど。
俺自身が美智に愛想を尽かされないようにするため、付き合ったり結婚したりした将来を見据えて、マンネリ防止策やら女心を、人伝や女性雑誌から勉強することも怠らなかった。
それと並行して、下半身を重点的に鍛えまくった。修学旅行先の温泉宿で、偶然居合わせた黒人観光客が「Amazing!?」と目を見開くくらいまで鍛え上げた。
勝ったと、思ったね。具体的な詳細は言わないけど。
そして好きなのに変なプライドや羞恥心が邪魔して幼馴染に告白しない奴は生涯童貞だ。エロ漫画でも幼馴染を寝取られる男ってのは、鈍感だったり変なプライドが邪魔して幼馴染に告白できない奴が多い。俺はそんな奴らと同じ轍を踏まないよう、中学3年の頃に美智に告白した。
元々両片思いだっただけあって告白は上手くいき、美智を息子よりも可愛がっていた俺の両親は大歓迎、美智の両親も祝福し、俺たちは晴れて恋人同士になった。
心の楔とでもいうべきか……律儀な性格した美智と正式な恋人関係になれば、後からどれだけ言い寄ってくる奴が居ても拒むだろう。ただでさえ男性恐怖症気味の上に、普段から何気ない会話の中で、ネットで調べた浮気や不倫をする奴の末路を会話の雑学代わりに教えてたしな。
こうして恋人関係になった俺たち。とは言っても、やってることは何時もとあまり変わらないけど。
ただ家でゲームしたり、アニメ見たり、漫画やラノベ読んだり。一回お気に入りのアニメが映画化して、劇場版が見たくなったって時、引き籠りになった美智は頭をひねって何とか打開策を見つけ、実行したわけだが――――
『すみません、中学生1人と、ドローン1台分のチケットください』
『帰れ』
高精度なビデオ通話機能が付いたスマホ乗っけたドローンで映画館に乗り込もうとするもので、店員には無下に追い返されてしまった。
色々あったが、美智が引き籠っていることもあって、寝取られる心配もなく、何気ない充実した日々を過ごしている。
ただまぁ、いずれは美智も外に出るだろうし、どれだけ自分を磨いても不安というのは中々拭えない。
世の中の人間の半分は男なんだもの。どこの美智を性的に狙う男が居るのか分かったもんじゃないし、これまでの事を考えると、おちおち安心して過ごせない。
正直、美智の狙われやすさは尋常ではないと思う。ただ彼氏の俺が運動が出来る、勉強ができる程度では根本的な問題解決にならない。どうにかこう……美智に近づいてくるヤリ〇ン種馬野郎を事前に察知して排除できれば……。
「あ」
そこまで考えて、俺はある方針を思い付いた。
=====
そして高校生になった現在、俺は手元にある調査資料に目を通しつつ、校舎の屋上からカメラ機能搭載のドローンを操作していた。
ドローン視点の映像と音声がリアルタイムで手元にある画面に映し出され、更には録画もできる、高機能偵察ドローンの出費は高かったが、そこは俺と美智の両親が出してくれた。一応、大手ゲーム会社の社長と重役だしな、あの四人は。
で、何でこんなドローンなんか買ってもらえたかというと……美智の学校生活を、今度こそ充実したものにする為である。
中学3年の頃、ようやく引き籠りからの脱却を決めた美智は俺と同じ高校に進学してきた。元々自宅学習はしていたし、中学校側の不祥事で引き籠りになっていたこともあって、内申点には響かなかったから高校試験も突破できたわけだ。
そんな未来を予測していた……という訳ではないけれど、美智に群がるヤリ〇ン野郎を排除するにはどうすればいいのか、その答えに辿り着いた俺に、このドローンは必要不可欠だったという訳である。
すなわち、近隣に住む全てのヤリ〇ンの弱みを握り、美智から遠ざける情報収集の為に。
どうやれば寝取られやすい幼馴染を正体も分からないヤリ〇ンから守れるのか……その課題に悩んだ俺が辿り着いたのは、徹底的に情報収集能力を高め、ヤリ〇ンの不祥事を知られたら一番困るであろう場所に片っ端から告発し、美智を狙うどころではさせなくするという事だった。
そのために親父の友人が経営している興信所に弟子入りしたり、独学で徹底的に手段を調べ上げたりして、極めて高度な情報収集力を身につけた俺は、高校進学と共に学校内の不祥事を全て洗い出した。
学校運営費の横領とか洒落にならない問題も洗い出しちゃったけど、そこはどうでもいい。
俺が関心があるのは、美智を狙いそうなヤリ〇ンの不祥事だ。
どこの高校でもそうだと思うけど、生徒の不純異性交遊っていうのは一発で退学ものの問題だし、教師が生徒に手を出すのは一発で懲戒解雇&教員免許剥奪レベルの不祥事だ。OBの大学生や社会人が在学生に手を出した……なんていうのも似たようなもんで、バレるところにバレたらタダじゃすまない。
そしてやはりというべきか、高校に上がってから更にエロい体をするようになった美智は、高校やその関係者に紛れるヤリ〇ンに狙われるようになったと、俺の情報網に引っかかった。
まぁ、そこは仕方ない。俺自身、常日頃から美智に対するムラムラを仙人並みの精神力で制御しているし、何の耐性もない奴が美智を見れば、その日の夜は自室のゴミ箱をティッシュで埋め尽くすだろう。
そんな美智という砂糖に蟻の如く群がるヤリ〇ンどもが騒ぎ立て、調子に乗ってそこかしこで「あの新入生ヤバくね? 即行で口説いて押し倒してやるぜ!」みたいな事を言っているおかげですぐに情報は集まった。
まず手始めに見せしめも兼ねて社会的に処刑したのは、サッカー部2年のエース、池面恭弥だ。
周囲からの評判は好青年、イケメン、爽やか、スポーツ万能と、モテるリア充野郎の要素をこれでもかと詰め込んだ憎い男だが、裏の顔は他校の不良生徒と繋がりを持ち、自分の高スペックにあかせて女をとっかえひっかえするヤリ〇ン野郎だ。コイツに彼女を寝取られた男子生徒も数多くいるらしい。
一番初めに美智を手籠めにすると公言し始めた校内の男で、真っ先に俺の情報網に引っかかった。なので俺は池面が部室に他校の女を呼んで事に及んでいるところをドローンで撮影、激写。そのデータをサッカー部顧問と校長、池面の家と教育委員会、それから高校サッカー協会に提出した。勿論、所属校と名前付きで……な。
そうなれば、全国大会出場が決定していたサッカー部は自粛に追い込まれ、その原因となった池面は多方面から大バッシング。学校も退学となり、今は家に引き籠った不能野郎と化したらしい。
次に処刑したのは校内の不良生徒のカーストトップである、3年の伊家 面太郎だ。
喧嘩が強く、イケメン。強気で声も大きい……まぁ学生の不良においてはカーストトップに成り上がる要素を詰め込んだ、最近寝取りに興味津々な陽キャってところだ。可愛い女子に対するセンサーは優秀らしく、すぐに美智を狙ってきたということは分かった。
どうやら近くに幼馴染みの俺が常にいることも知っていたようで、俺をボコって美智をレイプしようとしていたと、ドローンからの情報で伝わったので、すぐさま行動を開始。元々多数の女と爛れた関係になっていると噂になっているだけあって女関係にだらしなく、すぐに告発できるだけの証拠映像や写真を入手できたので学校を始めとした多方面に告発、退学にしてやった。
これで安心かと思ったのだが、野生の勘とでもいうべきが、自分の退学は俺のせいだと気づき、仲間を引き連れて俺をボコボコにして美智をレイプしようと襲い掛かってきたが、通信空手を極めた俺の敵じゃなかった。
正当防衛の名の下に仲間諸共ボコボコにし返してトラウマを植え付け、今では家に引き籠った不能野郎と化した。
3人目に社会的抹殺したのは、イケメン保健教師の岩面池照だ。
大人としての包容力とか、同年代の男子にはない頼り甲斐のある男を装って多数の女子生徒を彼氏の有無を問わずに魅了し、食い物にしては捨てているヤリ〇ン野郎である。当然の如く美智を狙って「好きな男がいる女を無理矢理ヒーヒー言わせるのが良いんだよなぁ(笑)」とか調子こいていると調査で分かったので、すぐさま情報収集。すると出るわ出るわ不祥事の数々。
「保健室は俺の城だー」とか何とか言って調子こいて、カーテンを閉め切ってドアに鍵をかけた保健室をラブホ代わりに使っていることは、あらかじめ仕掛けておいた監視カメラで判明したので即座に各方面に告発。
懲戒解雇の上に淫行教師としての噂が広まって外にも出歩けず、今ではニートで引き籠りの不能野郎と化した。
4人目はヤリ〇ン美形テニス部OB…………は、そいつに恨みを持っている、今まで捨てられた女たちに不祥事映像を渡したら、いつの間にか破滅して不能野郎になった。
その他にも大量のヤリ〇ンを地獄送りにし、快適な学校生活を送っていた俺と美智だが、ある時とんでもねぇヤリ〇ン野郎どもが美智に近づいてきた。
学校の代表である丞塀学園長と、その息子であり、学園長の威を借る狐でもある俺たちの同級生だ。
どうやら学園長に「猿野君を退学にするなど私のさじ加減一つでどうとでもなる、大切な彼の将来を守りたければ、そのいやらしい体を差し出したまえ」とか何とか言ってきたらしい。
何という寝取りの王道。恋人や幼馴染の進退を盾にして体の関係に迫る奴が本当に居るとは、鬼畜にもほどがある。
その場で頷かせて美智を手籠めにしようとしていたようだが……軍事基地並みの警戒網を誇る俺には通用しない。実は美智には困った時や不審な男が現れた時にボタンを押せと、常にポケットに録音機兼発信機を忍ばせていて、丞塀親子が体の関係に迫っている音声はバッチリ録音。
それと同時に美智の位置情報が俺のスマホに転送され、即座に学園長室に乱入した俺は、音声データがあるという死刑宣告しながら、美智の手を引いてその場を後にした。
「ま、待ちたまえ! そ、そんなことをしてタダで住むと思うのか!? データを置いていけ! た、退学にするぞ、退学に!!」
「退学にしたけりゃ勝手にどうぞ。俺は自分の進退よりも、美智の方が大事なんで」
速攻で教育委員会に提出&学校の生徒全員に噂を流し、学園長は解雇され、丞塀は居辛くなって学校を辞め、引っ越し先の安アパートに引き籠った不能野郎と化した。
……毎度のことながら、俺と美智が入る学校、終わってるだろ。
あとどこからか催眠アプリ(本物)をダウンロードして、可愛い女子を片っ端から手籠めにして、美智を寝取ろうとしていた奴もいたが、ウィザード級ハッカーと化した俺に隙は無い。奴のスマホをハッキングして催眠アプリを削除、大本のダウンロードページも削除しておいた。
催眠野郎は正気に戻った女子に身も心もボロボロにされ、家に引き籠った不能野郎と化したらしい。
こうして不祥事に次ぐ不祥事で評判がガタ落ちになったものの、平和を取り戻した学校で、俺と美智は青春を謳歌している。
あとは小学校時代から貯めるに貯めたムラムラを、美智を傷付けることなくどうやって解消するべきかと悩んでいると……美智からこんな事を言われた。
「あのね、ケンちゃん……今日、お父さんとお母さんは家を空けるんだって」
「そうなの? そう言えば、ウチの両親も似たようなこと言ってたなぁ」
「うん……それでね、一人でご飯食べたりするのも寂しいから……今日、泊まりに来ない?」
「その……私の部屋に……」
「……マジで? いいの?」
「だって私とケンちゃんは付き合ってるのに、中々進展ないし……大事にしてくれるのは嬉しいけど、何もされないのも、魅力のないのかなって複雑になるし……ダメ?」
「ダメじゃないです。よろしくお願いします」
これは備考だが、俺たちは年頃になってからは互いの自室で寝泊まりとかはしていない。
それが恋人同士になり、高校生になってから部屋に泊まりに来いと言われた……これが意味するところが分からない鈍感野郎は、生涯童貞だろう。
どうやら俺が不祥事を起こす時は近いらしい。バレない様に、カーテンはちゃんと閉めなくちゃな。
人物紹介
・猿野健吾
主人公。幼馴染を寝取らせないためにウィザード級ハッカー並みの情報収集力を身につけ、幼馴染に近づく全てのヤリ〇ンを地獄に送り、不能にする、下半身の死神。
・和田村美智
黒髪ロング。気弱。地味な印象の美人。目隠れ。爆乳と、作者が考える寝取られやすそうな要素を詰め込んでみたヒロイン。実際に寝取られやすいと感じるかどうかは是非とも感想で聞いてみたい。