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自由

作者: 葡萄鼠


 

 鎖に縛られた世の中で自由を求め僕は旅をする

 

 初めて出会った一人の旅人に 自由はどこかと問えば

 自由を求めるなら空へ 羽ばたく鳥を見上げればそこに在ると

 

 僕は蒼く無限に広がる空を見 羽ばたく鳥を見上げた

 だが鳥は途中で己の力に縛られ 羽ばたくことをやめた

 

 それは違ったと 再び自由を求め旅をする

 

 旅の途中目前に 広がる原で休んでいる一人の旅人を見つけ 

 新たに自由はなにかと問えば

 自由を求めるなら海へ 泳ぐ魚を見つめればそこに在ると

 

 僕は碧く永遠に広がる海を見 悠然と泳ぐ魚を見つめた

 だが魚は流れに逆らう事が出来ず そのまま流れに身を流すだけ

 

 これも違ったと 再び自由を求め旅をする

 

 

 終りが視える目前で一人歩みを進める旅人を呼びとめ 

 再び自由はどんなものかと問えば

 自由を求めるなら陸へ 駈ける自分たちを知れば在ると

 

 だが僕たちはいくつも寄り道し 幾度も壁にぶつかりその度その場に縛られた

 そしていつの間にか終わりにつき 

 

 終わりに来ても歩み続ける旅人を見つけ自由は本当にあるのかと問えば

 自由を求めるならば 生命(いのち)あるもの全てがそうだと

 自由を知るなら命あるもの全てを見れば 理解すると

 その旅人は歩みを止めることなく終わりの先を歩きつづけてゆく

 


 その背中を見送った僕は ふと空を見上げ鳥を見

 横を後ろを見れば 永遠に広がる海が垣間見え

 地面を見下ろし立っている自分を見 目の前の終わりを見つめる

 

 

 空を見 飛ぶ鳥を見 海を見 

 泳ぐ魚を見 陸を見 駈ける自分を見

 

 

 終わりを最後に見れば

 

 きっとその先には答えが待っている―――――・・・・

 


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