閑話⑦.猪男は突っ走る④
翌日目が覚めたのはだいぶ日が高くなってからだった
「う~~頭が痛い…(=_=)」
俺は生まれて初めて二日酔いを体験した…
朝食を諦めて廊下に出ると何だか会長達が集まって心配そうな顔をしてた、どうしたんだろう?
「あぁケイト、丁度いい所に来た。ミーレ嬢が迷子になったみたいなんだ」
「え?またですか?(;゜Д゜)」
あの令嬢はしょっちゅう迷子になる。もう縄でくくりつけた方がいいんじゃないか?
「あぁまたなんだ。でもここは学園と違って土地勘が無いからね。手分けして探した方が良いと思うんだ。君も手を貸してくれないか?(#^^#)」
「分かりました。どこを探せばいいでしょう(`・ω・´)」
「ありがとう。それじゃチューリ嬢とリージア嬢は街の方を、姫は林の中を、俺は海岸を探してみるから君は念の為もう一度別荘の中を探してくれるかい?その後は林に行って姫と合流してくれ(#^^#)」
「分かりました。お任せ下さい(`・ω・´)」
俺は別荘の中を探してみたが見つからなかった
「う~ん王女様はどこかなぁ(´・ω・`)」
林に来てみたが迷子どころか王女様も見つからない
しばらく歩いてると倒木に腰かけてボンヤリしてる王女様を見つけた
「王女様、こんなところにいらしたんですね?迷子は見つかりましたか?」
「!」
俺が声をかけるととてもビックリした顔で振り向いた
「あ、あぁ…ケイトさんか…ごめんなさい、まだなの(=_=)」
「そうなんですか…俺も見つからなかったんです(;´・ω・)街の方に行ったのかもしれませんね」
「ええ…」
何だか王女様元気ないな…何かあったのかな?
「王女様何かあったんですか?何だかお元気がないような…(;´・ω・)」
「ええ…そうね。ちょっと…良ければ相談に乗ってくれる?(=_=)」
「もちろんです(`・ω・´)」
王女様が俺を頼って下さるのだ、必ず力にならねばと思った
「実はアイリスとケイジュ様の事なんだけど…さっき2人が林の中で…その、ケイジュ様がアイリスの上にのしかかってて…アイリスの服も乱れてて…その…(=_=)」
「な!!!!!(;゜Д゜)」
俺は仰天した。生きててこれほど驚いたのは初めてかもしれない
あの平民女め何て奴だ!白昼堂々と他人の婚約者、それも守るべき相手の婚約者を誘惑するなんて!!誘惑に乗る会長も会長だ、見損なった!
「あの平民女め許さん!陛下に言って成敗してやる(`・ω・´)」
「え?(;゜Д゜)」
「行きましょう王女様!陛下に言ってしかるべき処分をするべきです(`・ω・´)」
「ま、待って!罰を与えたいわけじゃないの。そうじゃなくて…(;゜Д゜)」
「?」
「2人の関係はいつからなのか知りたいの。2人は幼馴染だと言うし…もしかしたら私と婚約する前から愛し合っていたのかもしれない。それなら無理やり割って入った私の方が悪いと思うの(=_=)」
「王女様…何てお優しい(/_;)」
俺は感動した。
あの女と会長が幼馴染だというのは初耳だが、そうだとしても王女様と婚約が決まった時点で諦めて身を引くべきなのに…
未練がましく会長に付きまとう女に同情の余地はないというのに…
あの女に罰を与えてやれないのは残念だが王女様の気持ちを優先しようと思った
「それじゃ王女様はどうしたいんですか?」
そう言うと王女様は少し考えた後「本当の事が聞きたい、それから考えたい」と仰ったので「俺が聞いてきます!」と請け負った
王女様は2人に会うのは辛いだろう、俺が事実を聞いた上で会長に目を覚ますよう説得せねばと思った
いのししおとこはぼうそうした!