3.密偵見習いは墓穴を掘る
今回も顔文字…もう毎回出るって言った方が良いかな?
結局捕まりました。
「うふふ。一緒に入るってすごく仲良しみたいね(*^▽^*)」
しっかり(一方的に)手を掴んでおいて仲良しも何もないものだと思う
渋々一緒に教室に入り決められた席に着く。
こちらの席は教室の真ん中辺り、王女は窓際のようだ。
ボンヤリ窓を見てると明るい感じの男性が入って来た。
「こんにちはー。今日からこのクラスの担当になるリンド―=ナンテという。これからよろしくな。早速だが1人ずつ自己紹介をしてもらう趣味とか特技とか自己アピールとかもいいぞぉ~(*^▽^*)まずは端から順にな」
1人ずつ順に挨拶をしていき私の番になった。
「アイリスと言います。王女の護衛で参りました。あくまで「護衛」で「友人」ではないので一緒にいてもお間違えないようお願いします」
しっかり念を押しておく。
護衛という立場上一緒にいる事が多くなる。仲が良いと思われるのは心外だ。こういうのは最初が肝心だ。
一瞬教室が静まり返ったがそれを破ったのは担任の能天気な声だった。
「お、そうかアイリスは護衛なのか。それじゃあ席も隣の方が良いな」
「え」
しまった!墓穴を掘った
「ま…」
「はい!ぜひお願いします(*^▽^*)」
人の静止を遮って王女が勝手に決める
「じゃあこの後の席替えだが2人は隣同士決定な」
「待って下さい。私はまだいいとは…」
「(大声)いや~~2人が仲良しでよかったよかった。王女様の事よろしくな(*^▽^*)」
「いえ違…」
「はい!私達親友なんです(≧▽≦)」
「ちょっと待…」
「(大声)そうかぁ親友かぁ。じゃあアイリスこれからいろいろ頼むな(*^▽^*)」
「……………」
勝手に決められてしまった。しかも親友判定
しかしわかった。この担任ワザとだ
王女の天然っぷりは貴族で知らない者はいない。何か起きた時1番困るのは担任だ。
この野郎人に面倒を押しつけやがった。
リンド―=ナンテはその夜謎の闇討ちにあい長期入院する事になるが今はまだ誰も知らない…
その後も自己紹介は進み王女の番になった
「マリア=カラス=ショークです。ご存知でしょうが王女をやっております。でも身分に関係なく友達を作りたいと思うので気にせず声をかけて下さい(*^▽^*)」
クラスの大半は微笑ましそうな顔で王女を見る。何も知らない平民達だろう
クラスの3割くらいは王女から目をそらしている。事情を知ってる貴族だろう
と、1人だけ王女を睨みつけてる者がいた。
「……?」
何だろう。王女の被害者だろうか?
一応気をつけておこう
しかし気になる。あれは…どうして…
学園はとりあえず平和です