15.密偵見習いは授業参観する④
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時間は少し遡りアイリス達がお花畑に捕らわれた頃、クラスでは2人がいないと騒ぎになっていた。勿論一番騒いでいたのはオタク王である
「2人はまだ見つからないのか!」
「申し訳ありません陛下。最後に2人に会った教師の話では体育倉庫に用事を頼んだとの事ですが、確認した生徒によると誰もいなかったと…」
もちろんその生徒とはお花畑の1人である
「じゃあどこに行ったんだ!!」
「い、今探しておりますので…」
「いなくなってからそう時間がたっておりませんのでまだ学園内にいるかと…」
学園長や教師陣が真っ青な顔で汗だくになっている
先程から周りが懸命になだめているが王の怒りは収まらない
「だったら全員草の根分けても探し出せ!見つかるまで午後の授業は中止だ!これは国王命令だ!!」
「お父様!」
「おぉマリア!怪我はないか?どこに行っていたんだ?アイリスはどうした?」
「それが…」
「陛下、王女様は我々が救出しました。それで犯人は…」
「おぉそうかご苦労だった。それでアイリスは?」
「あの護衛なら見かけませんでした、大方逃げ出したのでしょう。それより王女様を誘拐した犯人ですが…」
「そんな筈ないだろう!?アイリスはそんな無責任じゃないし大体居なくなった時も一緒だったんだ、誘拐だというなら一緒に攫われた筈だ!どうしてアイリスがおらんのだ!?」
「「「……………」」」
お花畑達にとって国王の言動は計算外だった
予定では王女の姿を見せれば王も冷静さを取り戻し、その流れのまま王女誘拐の罪を標的の伯爵令嬢に着せて王と周囲の怒りを相手に向け断罪し、自分たちは王女を救い令嬢の罪を暴いた英雄となる筈だった
しかし王は王女の姿を見ても納得せず「護衛も一緒につれて来い、いないなら探せ」の一点張りだ
これでは告発の流れに持ちこめない
だからといって護衛を連れてくるわけにもいかない
「いい加減にしなさいよ!王女が見つかったんだからあんな平民女どうでもいいじゃない!?それよりサッサとあの女を断罪させなさいよこのバカ王!!」
キレたお花畑(女)が言ってはならない一言を言った
周囲が静まり返った
さすがにお花畑(男)達も真っ青になっている
「……何だと?今、何と言った」
沈黙を破ったのは王だった
声は静かだが明らかに激怒している
「お、お待ち下さい!彼女は正義感が強いので王女様を攫った極悪人を許せずついそう言ってしまったのです、バカ王という失言は私からもお詫びします。しかし今は犯人を追及すべきかと!」
とっさに主犯のお花畑(男)が庇って言う
「そんな事はいい!それよりアイリスだ!一生懸命護衛を務めている健気で可愛いアイリスをどうでもいいとは何事だ!!」
「「「は?」」」
お花畑達がポカンとする
周囲も内心「そっちかい!」とツッコんでいた
「…し、失礼しました。護衛の方を侮辱してしまったのはお詫びします。しかし今は犯人を追及すべきかと…そうすれば行方のしれない護衛の方の居場所もおのずと知れるかと…」
お花畑(女)がおそるおそる言う
「……そうだな。王女を救ってくれた功績に免じて不問にしよう。それで?そういうからにはそなた達は犯人を知っているというのだな?」
「は、はいもちろんです!犯人はセリア=サンベリア伯爵令嬢です!!」
「「「「「「!」」」」」」
周囲の目が一斉に伯爵令嬢に向く
「な、何を言っているの!?私はずっとここにいたわ、王女を誘拐なんかしてない!」
「本人はこう言っているが…証拠はあるのか?」
「は、はいあの女は以前からこのフランに嫉妬して嫌がらせをしていました。今回もフランの持ち物を盗みそれを王女に目撃されて誘拐したのです」
「ふざけないで!私は嫌がらせなんかしてないし、盗みなんてしない!ましてや王女を誘拐なんて酷い濡れ衣だわ!!」
セリア嬢が憤慨する
「あら証拠ならあるわ、王女様がそう言ってるもの」
お花畑(女)が勝ち誇って言う
「何ですって!?」
「本当なのか?マリア」
王が心配そうに尋ねてくる
「…私は、私を誘拐したのは…」
王女が言いかけたその時―――
「お待ち下さい」
そう声がかかった
そろそろ解決かな?




