20.密偵見習いは〇〇になる①
ブックマークありがとうございます。
ラストスパート頑張ります<(_ _)>
「は?あの女が逃げ出した!?」
卒業パーティの翌日、朝1番に王城の使者からそんな事を聞かされた。
「はい。軟禁していた部屋から見張りのスキをついて、逃げ出したそうです。城内を探しても見つからず、恐らく王都に逃亡したものと…。それについて話し合うので、城に来るようにと」
「はぁ~」
ため息をついた。
(やっと片付いたと思ったのに…)
「分かったわ、行きます」
使者について行く事にした。
城につくと、城内がざわついていた。
まだ見つかっておらず、兵の大半が城下町に向かったようだ。
ちなみに私は、城門で足止めを食っている。
目の前では私を連れてきた使者と、門番が押し問答をしていた。
「だからこちらの国王に命じられたって、言ってるだろう!?」
「そうは言うがこちらは何も聞いてないし、見知らぬ人間を通すわけにはいかん!」
どうやら兵の殆どが城外に出ていて人手不足らしく、ヒモト国の兵が「無関係ではないから」と、協力しているらしいが、連絡が行き届いていないらしい。
延々と続くやり取りを背後の木に寄りかかりながら、手持ち無沙汰で眺めていた。
この時私は完全に油断していた。
所詮相手は戦闘訓練を受けたわけでもない素人が1人、大したことはないと高をくくっていた。
兵が城下町をくまなく探しているし、捕まるのも時間の問題だと思っていた。
まさか城外に逃げたと思っていた相手が、まだ城の中にいるとは思わなかった。
何気なく寄りかかった木の上に潜んでいるとは、みじんも思わなかった。
「!」
殺気を感じてとっさに手持ちのナイフを出すが、遅かった。
「アンタのせいよ!!」という怒声を聞いた次の瞬間、首の後ろに衝撃を感じた。
あ、延髄をやられたと思ったのが、最後の思考だった。
そのまま私は、倒れた。
密偵見習いは幽霊になった(完)(*^▽^*)




