10.ホラーハウスへようこそ①
お待たせしました(=_=)
まずは猪男に話を聞こうという事で、猪家にやって来た。
…が、
「何か空気悪いわね…」
猪邸の前で冷や汗をかきながら、チューリさんが口を開く。
屋敷はいかにも豪邸で、騎士団長の家らしく、あちこちに兵士を見かける。
だがみんな顔色が悪く、屋敷から距離を取って警護をしている。
気のせいか屋敷からおどろおどろしい雰囲気を感じる。曇り空のせいで、暗雲が立ちこめてるように見えるのが、さらに拍車をかけている。
「まるでホラーハウスみたいですね…」
ミーレさんも気配を感じ取ったのか、若干顔色が悪い。
ケイジュがため息をつく。
「こうしていても仕方ない。とりあえず取り次いでもらおう」
一同頷き、門番に取次ぎを頼んだ。
「ようこそいらっしゃいました…」
応接間に通された後、騎士団長は仕事中との事で、夫人が挨拶に出て来た。
お茶を出されたが、イマイチ飲む気になれない。
密偵の訓練で、他人が出した物をうかつに口にしないようにしているのもあるが、それ以上に夫人が気になって仕方ない。
虚ろな目をして、顔色もかなり悪い。
ぶっちゃけ、幽霊が歩いてるようだ。
さすがのケイジュも空気に耐えられないのか、単刀直入に用件を切り出す。
「突然すみません。ケイト君がしばらく登校していないので、重い病を患っているのかと思い、気になって参りました。彼の具合はどうですか?よろしければ直接会って、お見舞いしたいのですが」
すると夫人の様子が変わった。
突然大粒の涙をこぼして、泣き出してしまったのだ。
「あぁっ、お気遣いいただきありがとうございます。でもあの子はもうダメです!王女様に拒絶されてから、すっかりおかしくなってしまって…もう親としてどうすればいいのか…!」
それ以上は言葉にならないらしく、ひたすら泣き続けていた。
「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」
「お見苦しいところをお見せして、すみません」
2時間後ようやく泣き止んだ夫人が、恥ずかし気に謝罪した。
「どうやら王女様に振られたのが、相当ショックだったようですね…。よろしければ彼に会わせていただけませんか?同じ生徒会の仲間として、少しは力になれるかもしれません」
すると夫人は頷いた。
「そうですね…同じ年頃の友人に励ましていただいた方が、あの子も立ち直るかもしれません…。よろしくお願いします」
深々と頭を下げて、猪の部屋へと案内してくれた。
「それでは私はここで…。どうかあの子を助けて下さい」
夫人の言葉にケイジュも頷く。
「もちろんです、可能な限り尽力させていただきます」
その言葉に夫人は少しだけ笑顔を見せると、戻っていった。
「ケイト君、僕だよ。ケイジュだよ。ちょっと話がしたいんだけど、いいかな?」
ノックをして声をかけたが、返事が無い。
「思った以上に重症のようね…」
「どうしたものか…」
返事も無しに、勝手に入っていいものか…。
頭を悩ませてると、しびれを切らしたバカ女が叫んだ。
「あ~もうまどろっこしい!鍵かかってるわけじゃないんだから、サッサと入ればいいじゃない!」
そう言って、返事も待たずに突入した。
「あ!」
「ちょっと待ちなさいよ!」
「返事も無しに入るのは、貴族のマナー違反ですよ?」
慌ててチューリさん達が、後を追う。
しかしバカ女はどこ吹く風だ。
「私貴族じゃないも~ん。しかし暗い部屋ねぇ」
鼻歌でも歌いそうな明るい声で、ズンズン進んでいく。
「「「あ、おい待てよ!」」」
続いて3馬鹿も後を追う。
後には私と、ケイジュが残された。
「仕方がない…後を追うか」
「そうね」
「ぎゃあああああああああ!!!!!」
そう言って部屋に入ろうとした時、突然先を歩いていたバカ女の悲鳴が聞こえた。
申し訳ありませんが、もう少し休みます。詳しくは活動報告へ(=_=)




