8.ライバル令嬢は復帰する
最近ブックマーク数が把握しきれなくなってきた…(◎_◎;)
「アイリス、そこの棚から書類を」
「はい」
指定された書類をケイジュの前に置く。
結局生徒会に入ることになった。
普通なら立候補して決めるのだが、よほど人手が足りないのか翌日からさっそく生徒会入りした。
ちなみに役職は私が書記兼会計補佐、猪が会計、辛うじて残った女生徒は副会長である。
何故会計補佐なのか疑問だったが、すぐにわかった。
「え~と申請された部費の予算は…」
猪男が帳簿を見ながら、唸っている。
どうやら数字に弱いらしい。
(まぁ私も苦手だけどね)
結局役員の募集は来なかったので締め切られた。どうやらこのメンツで1年頑張るしかないようだ。
「みんなお疲れ様~。そろそろ休憩にしましょう?」
王女がお茶を持ってくる。
「そうですね、少し休みましょう」
ケイジュの言葉に皆一息つく。
「ん~~」
思いっきり背を伸ばしたり、あくびしたり皆疲れてるようだ。そんな皆の席に王女がお茶を置いて行く。
「王女、私がやりますよ」
席を立ち王女の元に行く。
「大丈夫よこれくらい。お茶もアイリスが用意した物だし、これくらいしかやることできないもの。私も一員としてこれくらいやらせて~」
「…わかりました」
そう言われては強く止められない。
まぁお茶はあらかじめ私が用意した物だし、冷めかけているからひっくり返しても火傷しないだろう。
茶菓子も購入した物なので安全だ。
そのまま皆でお茶を飲みながら、雑談を楽しんでいると突然ドアが開かれた。
「見つけたわよ猪!」
一斉にドアの方を見る。
お久しぶりのチューリさんと愉快な取り巻き達がいた。
「お久しぶりです、チューリさん達。お元気そうで何よりです」
とりあえず挨拶をする。
「久しぶりねアイリス。貴方も元気そうでよかったわ」
「お久しぶりです~」
「ご無沙汰しております」
チューリ嬢の後ろにいる2人も横から顔を出して挨拶してくる。
「お久しぶりチューリさん達~。久しぶりに会えて嬉しいわ~」
「久しぶりね。アンタは相変わらず天然ね」
「チューリさんは相変わらず私を誤解してるわ~。これでもしっかり者って言われるのよ」
天然と言われたのが不満なのか、王女が口を尖らせる。
(((((((絶対嘘だ)))))))
王女以外のこの場にいる誰もがそう思った。
恐らく周りが気を使って言ってるか、「うっかり者」を「しっかり者」と聞き違えたかのどちらかだろう。
しかし言っても水掛け論なので話を変える。
「ところでチューリさん達は、今までどこへ何をしに行ってたんですか?」
気になってた事を聞くと、腰に手を当て自信満々にチューリ嬢が答える。
「国内一周サーカス巡りよ!」
「サーカス巡り?」
「調教の旅よ!」
「調教されてきたんですか」
「違うわよ!?動物の調教を学んできたのよ!何で確定で言うのよ、せめて疑問形にしなさいよ!」
慌ててチューリ嬢が否定する。そこに王女が茶を出す。
「チューリさんとりあえず落ち着いて~。はいお茶どうぞ」
「あぁ、ありが……待ってこのお茶、誰が入れたの?」
受け取って飲みかけたチューリさんが、すんでで止まる。
「私が入れました。時間的に冷めてますが、安全です」
「あぁそう。てっきり王女が入れたかと…安全ならいいわ」
安心したチューリさんは、ホッと一息つくとお茶を飲む。
「?よくわからないけど、ミーレさん達もどうぞ~」
「わーいありがとうございます」
「ありがとうございます」
後ろの2人にも王女がお茶を渡す。
「ふぅ……改めて」
お茶を飲んで一息ついたチューリ嬢が、突然猪男に向き直る。
「猪男!アンタはケイジュ様にふさわしくないわ!」
仁王立ちで猪男を指さす。
「「そーよそーよ」」
「何!?さてはお前達も会長を慕ってるんだな。だが残念だったな、俺と会長の熱き絆は誰にも断ち切れん!」
対抗意識なのか猪男も仁王立ちでチューリさん達を睨むと、チューリさんが悔しそうに顔を歪める。
「そんな事は分かってるわ!だからこその調教の旅よ!」
「何?」
「「「「?」」」」
猪男が首をかしげる。
傍で聞いてるこちらも疑問でいっぱいだ。
「アンタがケイジュ様にふさわしくなるよう、調教してやるわ。覚悟なさい!」
「よくわからんが、俺への挑戦だな!?受けて立つぞ!」
そうして2人は睨みあった。
生徒会は今日も騒がしいです。




