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密偵見習いに指令「ざまぁを阻止せよ!」  作者: 一発ウサギ
第2章.密偵見習いは進級する
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7.腹黒は駆除する

ブックマークありがとうございます<(_ _)>

放課後、王女と共に校舎の外に出るとケイジュが待っていた。

「ケイジュ様?どうしてここに?」

「こんにちは姫」

王女が驚く。

(そう言えば言っていなかったな)

「私が頼んで来てもらったんです、あの二人をどうにかしてもらおうと思って」

「あの二人って…」

王女がそう言いかけた時、土埃を立てながらこちらに向かってくる人影が見えた。

「王女様~~」

「プリティドール~~」

「どうやら来たようだね」

「げ」

やがてはっきり視認できるようになったが…何だあの格好。

猪は普通の制服だが、スパイは白のタキシードだ。

「「げ」」

そして向こうからもこちらが視認できたらしい。ケイジュを見て二人とも「げっ」という顔をする。

「『げっ』とはご挨拶だね、ケンカを売ってるのかい?」

仕事の山に追われてるせいか、ケイジュの沸点がいつも以上に低くなっている…

「か、会長…どうしてここに」

猪と変態が一歩後ずさりする。

「それはこっちの台詞だよ。ねぇケイト君、君今生徒会の仕事がどれだけ溜まってるかわかってるよね?ずっと見かけないと思ったら、仕事サボって何やってるのかな?」

(あーなるほど)

つまり猪はずっとサボって王女のところに来てたのか。

猪はダラダラと冷や汗をかきながらも、必死で弁解する。

が、怒れる腹黒には通用しなかった。

「え、えーとそれは…王女様を守る為…」

「姫の護衛はアイリスの役目だろう?そもそも学園の警備は万全だし、君が出しゃばる必要はない。もう一度聞くよ。あの書類の山を放置して、何遊んでるんだい?」

猪男は答えるどころか、金縛りにあったように身動きすらできず、ひたすら冷や汗マシーンと化した。

そんな猪男を一瞥すると、ケイジュは今度は変態に矛先を向けた。


「わ、私は生徒会とは関係ないぞ!?」

言われる前から、変態が必死で反論する。

「えぇ分かってます。ですが教師が一生徒に肩入れするのはどうでしょう?」

「い、いやそれは…教師として生徒と交流を…」

「特定の生徒に限って、ですか?教師なら全校生徒と平等に交流するべきではないのですか?」

「ううう…」

こちらも猪男と同じく、蛇に睨まれたように身動きせず、ひたすら冷や汗を流している。


「聞きしに勝る効果だわ」

実はノウキ―ン人はケイジュが苦手だ。

正確にはケイジュのように頭が良くて口の回る相手が苦手なのだ。脳筋なので上手い反論も思いつかず、いつも言い負かされるからだ。

だからこそ誰もが次代の王としてケイジュを認めている。

帝国と渡り合えるのは、ケイジュしかいないと誰もがわかっているからだ。


3人を見守ってると、横にいた王女がポツリと呟いた。

「ケイジュ様…仕事を放って来るなんて、そんなにケイトさんの事が好きなのね…」

とりあえず聞かなかったことにして、視線を戻す。

視線の先では笑顔のケイジュに2人が気圧されていた。


翌日ケイジュに生徒会室に呼び出された。

結局あの後猪男は生徒会室に連行され、変態は「仕事があるから~」と逃げ出した。

「じゃあ約束を果たしてもらおうか」

「わかってるわ、何をすればいいの」

「生徒会に入ってもらう」

「は?」

予想外の要求に目を丸くする。

「他にも色々要求したいところだが、目下一番の優先事項はこれだ。全然人が集まらなくて困ってるんだ」

「拒否したら?」

面倒だからちょっとだけあがいてみる。

「許すと思うか?」

「思わない」

恐ろしい笑顔ですごまれた。ここで拒否したら真剣に恐ろしい事になりそうだ。

こうして否応なく生徒会入りが決まってしまった。



密偵見習いは今日も大変です。


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