70.密偵見習いは推理する
お待たせしました。再開です<(_ _)>
9/29少し訂正しました。
「う~ん」
放課後、寮に向かって歩きながら腕組みして考える。
王に命令を受けてから数日、王女の周辺を注意してみるがざまぁを仕掛けてくる者はいない。
そもそもこの時期にざまぁを行う者がいないのだ。
今の時期ざまぁを行うとしたらスノーナイトしかない。
だがこういうロマンチックなイベントは身分年齢を問わず女子の大好物だ、お花畑な女子ですらこの時ばかりはざまぁより男を落とす事を優先させる。
仮に男子が考えてもさりげなく相方?の女子が誘導して止めさせるし、先走ってやろうとしてもどこから聞きつけるのか数時間後に女子の集団闇討ちでボロ雑巾になって発見される。
結局探って分かったのは女子のネットワーク恐るべしというだけだった。
「アイリスどうしたの?悩み事?(;´・ω・)」
不意に王女に声をかけられる。
「まぁ悩み事ですね(´-ω-`)」
受け身は苦手だから打って出たいが…やはり出方を待つしかないだろうか?
「やっぱり悩んでるのね(;´・ω・)」
「?…まぁ悩んでますね(´-ω-`)」
やっぱりというのが不明だが悩んでるのは当たりだ。
「大丈夫よ、私はアイリスの味方だから(;´・ω・)」
「むしろあなたが原因なのですが(´-ω-`)」
過去王女の被害にあった者も調べてみたが…体重やスリーサイズの暴露から人身売買の暴露までとにかく幅広い。
この天然は恨みを買い過ぎなのだ。
「そうねある意味私のせいかもね、私がケイジュ様と婚約してるから…(=_=)」
「?何でケイジュが出てくるんですか(=_=)いや待て」
盲点だった。
いるじゃないか王女にざまぁを仕掛けそうな男が。
「やっぱりケイジュ様が元凶なのね…(=_=)」
「そうですね、元凶だと思います(=_=)」
容疑者?が浮かんだからには確かめずにはいられない。
「という訳でちょっとケイジュのところ行ってきます。寮まで送るので王女はついたら部屋で大人しくしてて下さい」
「私もついて行った方がいいかしら?(;´・ω・)」
「いえ私1人で大丈夫です(´-ω-`)」
「でも修羅場になったら…(;´・ω・)」
「大丈夫です、人前だし引き際は弁えてますから(´-ω-`)」
あの腹黒が人前でみっともなく口論するとは思えないし、こちらも昔からの付き合いでケイジュの怒りのラインは分かっている。
「分かったわ…だけど!(`・ω・´)」
突然がしっと王女が両手を掴んできた。
「私はアイリスの味方よ!忘れないで(`・ω・´)」
「は?…はぁ(;´・ω・)」
何だかわからないがとりあえずケイジュのところに行く事にした。
「で、何の用だ」
生徒会室を訪ねると腕組みしたケイジュが現れた。
(あ、マズイ)
かなり不機嫌だ。下手につつくと爆発しそうだ。
顔色も悪い、恐らくスノーナイトパーティの準備に追われてるんだろう。
今すぐ回れ右したいが、呼び出しといて「何でもないです~」と言ったら確実にキレるだろう。
正直かつ簡潔に言った方がいい。
「王女がざまぁされるらしいんだけど心当たりある?」
「はぁ?」
ケイジュが「何言ってるんだこいつ?」というような顔でこちらを見る。
「ざまぁする程天然に虐められた奴なんかいないだろう?……あぁそうか、俺だと思ってるんだな?」
さすが生徒会長、勘がいい。
「当たり。…でも違うようね(´-ω-`)」
「あぁ違うが…良く信じる気になったな、いつもならもう少し追及してくるんだが。」
「だてに幼馴染はやってないわ(´-ω-`)」
何となくだが嘘をついてない気がする。
「………」
「じゃあ帰るわ。邪魔して悪かったわね」
「まぁいいさ…あ、アイリス!」
帰ろうとすると腕を掴まれて引き留められた。
「何?」
「お前スノーナイトパーティの予定決まってるか?」
「王女の護衛」
「そうじゃなくて一緒に過ごす奴とかいるのか?」
「いないけど?」
「じゃあパーティの後付き合わないか?」
「別にいいけど」
「わかった、じゃあパーティが一段落したら迎えに行くから」
そう言ってケイジュは手を離した。
王女の元に戻りながら考える。
(まぁケイジュも気晴らしは必要よね)
パーティの準備でかなりお疲れのようだ。その時は思い切り頭を撫でてあげよう。
密偵見習いは今日も鈍感です。




