12.密偵見習いは後悔する(前)
入学して1か月ほど経った。
すっかり今の生活に慣れた。
「カルミア!僕はお前との婚約を破棄しこのサンドラと…」
ドゴーン!!
「キャーッ!グロリオ様!!」
「お~い、また誰かアルスト先生の地雷を踏んだぞ~」
「保健室連れてけー」
「心配ご無用。私が責任もって連れて行くよ。そこの女生徒も一緒にどうぞ。フヒヒ」
「「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」
「朝から元気ね~(*´▽`*)」
「そうですね」
席に着きカバンの中身を取り出そうとする
「あ」
「どうしたの?アイリス」
「ノートを忘れました」
「どうするの?取ってくる?」
「いえもう取りに行く時間が無いので購買部で買ってきます」
「行ってらっしゃ~い(*´▽`*)」
「えーと購買部は…」
そういえば購買部に行くのは初めてだ。
誰かに聞いた方がいいかもしれない
「すみません」
通りすがりの男子に聞く
「何だい?」
「購買部はどこにありますか?」
「エッ!君購買部に行く気なの!?(;゜Д゜)」
「はいそうですが」
「チャレンジャーだなぁ~~スゴイよ(;゜Д゜)」
「?」
「あいにく俺も知らないんだ。購買部は特定の場所になくて商品を持って校内を巡回してるんだ」
「そうなんですか?」
「あぁ。だから見つけるのは難しいし買うのはさらに難関だ。健闘を祈るよ」
「??」
キーンコーン
「おっと鐘が鳴った!もう行くね」
男子は教室に入っていった
「う~ん仕方ない探して回るか…」
~1時間後~
全然見つからない
いくら何でもおかしくないか?
もしかして校舎内じゃなく外か他の建物にいるのだろうか?
そう思いながら顔を上げた
廊下の先に―――
タンクトップの上にひよこエプロンを着たクーバー先生がいた
「!?!?!?」
訳が分からない
とりあえず近づいてみる
「あの~~クーバー先生、何をしてるんですか?」
「ん?何だ新入生か?兄を知ってるのか??」
「え、兄?」
「俺はローバー。クーバーの双子の弟で購買部をやってる」
「え、購買部!?」
「おお」
「ちょうどよかった、私ノートを買いに…ってえっ!?」
突然ローバーさんが走り出した。それも猛スピードで
「フハハハハハハハハ!!商品を売ってほしくば俺を捕まえてみろ!!!!!」
あっという間に走り去っていった
……………
「帰るか」
私は教室に戻った
長くなったので分けました<(_ _)>