閑話⑰.親子の密談
ギャグにするはずが何故かシリアスに…
チューリ達が伯爵邸で小魚の食べすぎを怒られていた頃、他の場所でも小さな騒動が起きていた…
~王城内、密偵用の離れにて~
部屋で武器の手入れをしていると部屋の外から慌ただしい足音が聞こえてきた。だんだんこの部屋に近づいてくる…磨いていた手甲を置いて代わりに威嚇用のナイフをとる
「アイリ…うわぁっ!(;゜Д゜)」
オタク王が部屋に飛びこむと同時にナイフを投げるが床に伏せて避けられる。ナイフはオタクの髪の毛を数本かすめて壁に刺さった
「(・д・)チッ!」
若干タイミングが早かったようだ、もっと精進せねば
「あ、あ、危ないじゃないかぁ~もう少しで頭に刺さるところだったぞ(;゜Д゜)」
「威嚇用なので刺さっても死にません(´-ω-`)」
あくまで敵をひるませるための物なので切れ味は錆びたナイフと同程度だ。まぁ頭に当たれば切り傷か痣くらいはできるかもしれないが
「いやでもケガするだろ?(;´・ω・)」
「頭に良い刺激が与えられるかもしれません(´-ω-`)」
うまくすればオタクが治るかもしれない
「それなら大丈夫だ。可愛い娘達から心の栄養をもらってるからな(*^▽^*)」
「………(´-ω-`)」
「いやそれどころじゃないんだアイリス!学園でハーレム目論んでるって本当か!?(;゜Д゜)」
私はせっかく磨いた手甲を投げた
オタク王は気絶した
「いや何か噂で聞いたからさ(;´・ω・)」
あの後目が覚めたオタク王に事情を説明してなだめるのに時間がかかった。
「全部王女の陰謀です(=_=)」
「陰謀って…確かにあの子は昔からうっかりさんだけど…(;´・ω・)もしかしてアイリス、マリアが嫌いかい?」
「別に好きでも嫌いでもないです(=_=)面倒だなぁとは思いますが」
それは事実だ。悪い人間ではないが関わると疲れるので深く付き合いたいとは思わない…少しくらいならいいかなとは思うが
「異母妹なんだよ?仲良くしたいと思わない?(;´・ω・)」
「私はいずれ密偵になる身です。密偵がどんなものかはご存知でしょう?」
「…………」
オタク王が黙る。親としては反論したいが国王としてはできないのだろう
密偵は情報収集から護衛、暗殺まで幅広く行うが、どれも危険が付きまとう任務だ。実際毎年何人かは必ず命を落とすし、私自身顔見知りを何人も見送った…遺体すら帰ってこない者もいる。そのため密偵はほとんど家族や友人、親しい者を持たず他人に関心を持たない。使う側としてはその方が都合が良いので黙認である。
「…本当は密偵になんかしたくなかったんだ、ダリアが『私の娘だから育てればいい密偵になるだろう、国の役に立つ』って…」
オタク王がしょんぼりしながら俯く
いかにもあの母の言いそうな事だ。母も密偵の例にもれず任務の事しか頭にない人だ。密偵としての技は色々教わったが親子として接したことはない。ある程度の年齢になると「もう親がいなくても大丈夫だろう」と他国の潜入任務に向かった。それきり会っていない……会いたいとも思わないが
「でも密偵になりました。天職だと思います」
「………」
オタク王が更に俯いた。完全に顔が見えなくなる……何を考えているのだろう
「……もう戻るよ、仕事も途中だしね」
そう言ってノロノロと立ち上がりドアへ向かう
「頑張って下さい」
一応声をかける
「あぁ…うんありがとう」
そう言ってドアを開けて出ていこうとするが途中で振り返る
「どうしたんですか?」
やけに真剣な顔で見てくる
「アイリス……ハーレムはいいが近親相姦と未婚女性を孕ませるのはいかんぞ(`・ω・´)」
「出てけ~~~~(# ゜Д゜)」
親子は今日も平和です
~同時刻、宰相邸にて~
宰相「ケイジュ~~お前アイリス様のハーレムに入ったって本当か!?(;゜Д゜)学園で何やってるんだ」
ケイジュ「…………(#^ω^)」




