閑話②ライバル令嬢の予行演習
それはアイリス達が入学する前…
~入学前日、リップ伯爵邸~
「「チューリ様、お呼びと聞き参りました」」
「良く来てくれたわね2人共。折り入って相談があるのよ」
チューリの前で頭を下げる2人。
早速話を切り出す。
「明日王女が入学するわ」
「えぇ聞いておりますわ。両親が戦々恐々してましたもの」
「私もくれぐれも関わらないようにときつく言われました」
「なら話が早いわ。私はあの女と戦う!ケイジュ様をお救いするのよ!!」
「「!」」
「ですがどうやって?相手は王女ですよ」
「そうです!下手にちょっかいを出して怒らせたりしたら…」
「もちろん作戦は考えてるわ。要は王女に危害を加えず婚約破棄する気にさせればいいのよ!」
「えーと…どうやってですか?(。´・ω・)?」
「そんなこと可能なんでしょうか…(~_~;)」
「簡単よ。あの女に「自分はケイジュ様にふさわしくない」と自覚させればいいのよ!(`・ω・´)」
「なるほど~~それは名案ですね(*^▽^*)」
「それなら上手くいきそうですね(*^_^*)」
「えぇ。まずは第一歩としてあの女に宣戦布告するわ!(`・ω・´)」
「「!」」
「そのためには最初が肝心よ。だから貴方達を呼んだのよ」
「「??」」
「完璧な宣戦布告をしてあの女に精神ダメージを与えるのよ!そのためには予行演習をする必要があるわ」
「「はい!頑張りましょう!!!!」」
「じゃあ早速裏庭へ移動しましょう」
「じゃあ始めるわね。まずはあの女を人気のない場所に呼び出す方法を…」
「チューリ様!ミーレがいません!」
「何ですって!また迷子なの!?(;゜Д゜)仕方ない手分けして探すわよ」
「はい!」
~30分後~
「ミーレ…やっと見つけたわよ。1人で行動しないよう言ってたでしょう?」
「エヘヘすみませんつい…(;^ω^)コイのエサやりに夢中になってました」
「うちの庭だからいいけど学園だと遭難するわよ?」
「今度から紐でつないでおいた方がいいですね」
「あ、ロープでお願いします。紐だとすぐ切れちゃいそうなので(;^ω^)」
「はぁ~仕方ないわね。とにかく今日は手をつなぐわよ?リージア貴方も念のためミーレの後ろからついて来てちょうだい」
「わかりました」
3人で裏庭に向かう
「じゃあ改めて練習よ。まずはあの女を人気のない場所におびき出す方法を…」
「う~~ん…あ、手紙でおびき出すというのはどうでしょう?」
「いいわね。それでいきましょう」
「場所はやっぱり裏庭ですね。広くて人気がなくて定番だもの」
「後は手順ですね。あの女が来たらまず…」
「指をさす動作も忘れない方がいいわ。その方が迫力あるし恰好いいもの」
「並び順はチューリ様が真ん中で……」
「台詞はハッキリふさわしくないと言った方が良いですね、なんせ相手は天然ですし…」
「後は……」
3人の打ち合わせは続く
しかし彼女たちは知らない。
何度も書き直し1時間かけて用意した呼び出しの手紙を捨てられ、2時間も待ちぼうけする事を…
更には天然王女に返り討ちにあい泣きを見る事を……
彼女達に幸あれ
彼女達が王女に勝つ日は来るのか…?