思考少女は床の上 “共感”
小さい頃からよく人の気持ちがよくわかった。いや、よくわかったつもりになっていただけなのかもしれない。それでも、やっぱり人のことはよく理解できていた。回りからもそう言われてきたし、実際にうまくいっていた。理解がはやいとよく言われる。
でもいいことばかりじゃない。場の雰囲気を感じ取って辛くもなるし、話し相手の相手の真意が見え隠れして悲しくなる。勘違いだったらいいけれど、そうじゃないときが数多ある。世の中には辛いことがたくさんある。楽しいことも、もちろんある。でもその楽しいことは少なくて、数ある辛いことのなかでこそ楽しさは美しく輝いているんじゃないかな。でも他人分の負を見る私はあまりの負の多さに、正を見いだせない。
それに私のことを共感してもらえることがない。
いや、そうなのかな。ただ伝える力がないだけ。人の気持ちがわかるってのも、独りよがりになりたいだけ。結局わかった気になって、独りよがりで落ち込んで、構ってもらいたそうな態度して、結局自ら拒絶する。ただ悲劇のヒロインに憧れているだけ。
もうわかったから。自覚はもうしたんだから。せめて誰かと話させて。私の思いを吐き出したい。せめて夢の中だけても。