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お金で買えないものもある?


「がぁぁぁっ………」


「だ、、団長〜!!」


全身の骨が砕かれ、

意識を保つのがやっとのバビロン。


「俺の、、

あの威力の攻撃を、、

ま、まさか返すとは、、」


カネ坊とムラエモンも

追っかけてバビロンの元まで歩いてきた。


「…………。

角喰(つぬぐい)

お前の技の威力を

そのまま反す剣。

一撃でそれだけの致命傷を与えたのは、

それはお前の強さ。」


幹部2「あの団長が負けるなんて!!」


中堅10「こいつ、ほ、ホントの化け物だ!!」


慌てふためくバビロン一味。

団長を倒され、

一味も完全に戦意を失っていた。

そして、

身の安全が確保できたカネ坊が、

大金の小切手をウチワ代わりに扇ぎながら、

これ見よがしにシャシャリ出て来た!


「バ~~~~~ビロンちゃん!」


「く、クソチビ、、」


「…………はあ」


カネ坊の態度に呆れ返るムラエモン。

しかし、


「ごめん!バビロンちゃん!

お金が全然足りないや♪」


「は?金?

何言って、、、んだクソチビ、、」


「…………。」


「まあ聞いてよ、

僕は何を隠そう あのナリキン王国の王子

カネナラール!えっへん!

ムラっち、いやムラエモン氏と

魔王ゴクアークを倒すために旅に出た勇者であります!

えっへん!

旅の資金で持参したお金は1兆。」


バビロン一味「い、い、1兆!?」


とんでもない額に、

うろたえるバビロン一味。


「このお金の使い道は、

主には契約金。

旅の途中で仲間を集めながら

お金で契約して

魔王を倒すパーティーをつくろう!ってわけ。」


「、、、、で?

だから、、、なんだ?」


「だから謝ってんじゃないの!

まあ1億使っちゃったから、

残金9999億なんだけど、

足りない!

全然足りないくらいバビロンちゃんは強かった!」


「なんだそのデタラメな額は、、

それで、、足りないと

どうゆう事だ?」


生意気なクソチビカネ坊の話に

興味を持ち出したバビロン。


「ムラっちの契約は

まあ守秘義務があるから

金額は言えないけど、

ムラっちといい勝負だった

バビロンちゃんと契約するには

手持ちの9999億じゃ足りないよ」


一同騒然の大金の話。


中堅8「その額で足りない、

ムラエモンは一体いくらで契約してんだ??」


「ふ、、、ふざけんな。

盗賊の、、、俺が

金で吊られるわけないだろクソチビ」


「ふーん。

でも買うよいつか?

物価ってさ?

値下がりしたら買い時みたいだけど、

逆逆。

次会ったとき、

今より値上がりしてたら買うから!

腕磨いててよバビロンちゃん!」


「…………。

まあ、そうゆう事らしい

魔王討伐に力を貸すかは

お前の自由」


「ちょ~~~~っとムラっち!

何勝手なこと言ってんの!!」


「…………?」


カネ坊のキレ気味な態度に

口を閉ざすムラエモン。

ポカーンとするバビロン一味に

体のダメージで意識が飛びそうな中、

カネ坊の話に耳を傾けるバビロン。


「ムラっちもムラっちだよ!

この9999億で、

仮にバビロンちゃんが仲間になるって言ったら!

恥じかくのはムラっちだよ?」


「……………どうゆう事だ」


「だってそうでしょ?

ムラっちといい勝負だったバビロンちゃんが

9999億で契約したら

やっぱね?

ムラっちの契約金も

今より大幅に下げないとね?

守秘義務で言えないけど。」


「…………。」


しかし、

バビロンにはこの話が相当響いたようだ。


「ははは。

面白いな。

ボンボンの、、、なんだ?

カネナラールだったか、、

お前の提示する

契約の金額が、、、

実力を世界に知らしめる

数値になるってワケだ、、」


「え?

いや、んー、

解釈次第じゃそうなるのかな。」


「お、お前から見た

俺とムラエモンの力、

そこまで差は無かったワケだ。

、、、分かった。

今回は契約、、、不成立。

次会うときは、

俺はムラエモンを越えてる

それに見合うだけの金を用意していろ」


「そうこなくっちゃ!

今回は諦めるけど、

次はちゃんと契約してもらうからね!」


こうして

ゴーセイ街の戦いは終わった。

バビロンを抱え、

盗賊団バビロン一味は撤退していった。


「…………どこまでも生意気な。

でも…………

丸く収まったな」


力も勇気も根性も無いカネ坊に、

何かを感じたムラエモンだった。

つづく







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