ムラエモンVSバビロン
カネ坊とムラエモン対、
バビロン一味。
陰から隠れながら傍観する街人たち。
ゴーセイ街のこれからを左右する、
そんな一戦に発展した。
勝手にやり始めて、
街人からすればホントに迷惑な。そんな。
昨日の集団たちより、
成りの豪華な盗賊団たち。
中堅8「よくも可愛い部下たちを!
てめーら生きて返さなねーからな?」
中堅22(最後尾)「そもそも団長に敵うわけないだろ。
世界一の剣士か知らないけど、
団長こそ世界一だ」
4人いる幹部の4「殺殺殺!殺ーす!!」
「まあまあ、
悪いけどお前たちは下がっててくれ。
やらせてくれよ?ムラエモンと
一対一。」
バビロン1人が前に出てくる。
バビロンの目には
ムラエモンしか見えていない。
どっちが強いか
あるのはそれだけ。
「どっちが強いと思う?
最強の剣士と
最強の格闘家。」
「…………俺」
「いや、俺だよ。」
「…………俺」
「やんのか?」
「…………
いつでもこい」
激しい対抗の火花を散らす2人!
2人の凄まじい気迫に
気圧され固唾を飲む盗賊団たち。
そして
今にもチビりそうな程
ふるふる震えるカネ坊。
お互い隙を探り合い、
睨み合ったまま全く動かない。
一触即発の緊迫感。
ドン
あまりの緊迫した空気に
腰を抜かすカネ坊が
しりもちを付いた
その瞬間!!!!!
「七天神流、豊雲の舞!」
ムラエモンのオハコの必殺剣!
「やった!
ムラっち先手必勝♪」
空に浮かぶ雲に掴まれるように
身動きを封じる!
はずだが!!
「れおなるど〜 打危機!!」
「!?」
拳を地面に叩きつけ、
雲をも吹き飛ばすような爆風を生み出し
豊雲の舞を不完全な状態にした後
斬撃を交わすバビロン!
一瞬の隙をついて繰り出した
ムラエモンの必殺剣を、
一瞬で切り返す!
「え?なになに?
どうなったの?
ムラっちの技、どっかいっちゃってる!!」
逆に
剣を繰り出し
体勢を戻そうとするムラエモンの
その一瞬の隙に
攻撃を仕掛けるバビロン!
「きたちょ〜せ〜ん 身砕流!!」
「!!」
強烈なミサイルのような拳が
ムラエモンの体にぶち当たる!
爆発したかのような
とてつもないインパクト音を立て、
ムラエモンは、
数十㍍先の建物に激突した!!
「ひっひっひっひっひっ
ひぃぃぃぃぃ!!!!」
恐怖で明日が見えないカネ坊。
あまりの恐怖に、
全財産9999億の小切手を
バビロン様宛てと書かれた茶封筒に詰め始める。
「俺の事知らなかったか〜?
どんな武器持ったやつにも
ステゴロで勝ってきてんだよ。
剣も俺の拳には勝てねえよ。」
しかし。
激突し、
崩れた建物から
平然と立ち上がり
バビロンにゆっくり歩み寄るムラエモン。
「え、、ムラっち?
大丈夫?
よ、よ、よ、余裕ある?
その感じ、余裕あるよね?」
「……………。」
「まともにいれたけどな?
俺の、北朝鮮、身砕流。」
「……………。
その理由の分かんない技の名前どうにかしろ。
さっきから」
ムラエモンの
いつも通りの無愛想な表情と、
何事もなかったかのように
佇む姿に、
一同驚愕。
「やっぱムラっち半端じゃないわ」
茶封筒に入れた小切手を
カバンに入れ直すカネ坊。
「…………バビロン。
超がつく程の 超格闘家、
程度かと思ったが
俺と同じ
超超級の人間だったか。なるほど。」
「は?」
「ほにゃ?」
意味不明な事を言い出したムラエモン。
バビロンの技名にイチャモンをつけたのに
同じくらい
口に出すには恥ずかしいセリフをはいた。
「…………確かにヤりづらい。
お前の格闘術は
おそらく
敵の仕掛けから切り返す
後手からの戦闘が主体。
同系統の俺は
相性がイマイチだ。」
ここまでベラベラ喋るムラエモンも初めてだ。
「…………。
そんなお前に敬意を表して
見せてやる
七天神流、角喰。」
つづく