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カネ坊〜目的に従事する〜

9999億。

このお金を元手に、

ステゴロ最強と(うた)われる、

盗賊団団長バビロンを

魔王討伐の仲間に引き込もうと企むカネ坊。


超高級ホテルでまったりしながら

バビロンが来るのを待つ。


「………。カネ坊。

1つ疑問なんだけど、

盗賊なら なぜナリキン王国を狙わないんだろうか」


「たぶん無理だからだよ。

不法入国者を感知したら

厚さ100㍍の黄金の壁でできてるシェルターが

地下から出てきて

国まるまる囲んじゃうみたいだから。」


「………金に物言わせすぎだな」


「そんな事言われても。

あるからしょうがないじゃん?お金。

それより、戦いに備えてそろそろ寝よっかな」


戦わないくせに。

ホテルを2人で貸しきりにして一夜を過ごし、

そして

夜が明けた。


カネ坊とムラエモンが、

バビロン一味の下っ端集団を倒した騒ぎは

その夜のうちに街中に広まっていた。

バビロンの報復に脅える街人たちは、

いつもより厳重な警備で建物に籠り、

ゴーセイ街は

風の吹き抜ける音以外、

無音の静けさをかもしだしていた。


「はーーーーーぁ。

よく寝たムニャムニャ。

若干布団の生地が肌に合わなかったけど

まーいいか

目覚めのドリップコーヒーでも飲も」


カネ坊起床。

全てをお金とムラエモンに託したカネ坊には、

この緊迫した街の状況なんて

全く伝わらなかった。


「……………。」


「あら?ムラっち起きてたの?

コーヒー飲む?

挽きたてんこだよ」


「…………邪気が近づいてくる。」


「ほよ?」


邪気?

何言ってんだコイツと思いながらも、

服を着替え、支度を整え、

バビロンとの闘いに備え準備をするカネ坊。

一方、

精神統一の座禅を続け、

集中力を高めるムラエモン。


「…………思った以上の敵かもしれない。

かつて感じた事のない程の邪気。」


「だから邪気ってなんなの」


と話ていた束の間の事!!


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


「!!!」


カネ坊とムラエモンが宿泊していたホテルが、

地鳴りと共に崩れ始めていく!


「ひっ!!ひぃ~~~~~~~~ぃ!?

な、な、な、な、なに何?!

地震!?」


ホテルは傾き始め、

今にも崩れ落ちそうな状況!


「翔ぶぞ」


「ほい?!」


カネ坊を抱え、

ホテル最上階の部屋の窓から飛び降りるムラエモン!


「ひ、ひやぁぁぁぁぁ!!!」


七天神流(しちてんしんりゅう)豊雲ほううんの舞」


飛び降りたムラエモンは、

地面に激突する寸前に

豊雲の舞を繰り出した。

雲に掴まれるかのように動きを止める、

この特徴を駆使し、

自らの体を軽やかに宙に浮かし、

最上階40階から飛び降りるも

平然と着地する。


ガラガラガラガラ………

ドーン!

ゴーセイ街一リッチなホテルは

無惨に崩れ去った!


あるときは敵を斬り裂く剣、

あるときは自らを守る剣、

何でもありな強さを見せつけるムラエモン!


「……………。

街が崩れようが

人が死のうが

お構い無しな輩みたいだなキサマ」


「ほにゃ?」


ムラエモンとカネ坊の背後に姿を表す、

盗賊団 バビロン一味!


「別に、

無差別に人殺ししようなんて思ってないよ。

これからも金を巻き上げる大事な街だ。

お前たち2人になったときを狙って

叩き割ったんだよ。

素手でこのホテルをな」


団長バビロン登場!

思ったより小柄で、

ムキムキとゆうよりスレンダーで、

甘い顔のイケメン。

この甘い顔で

ゴロツキ盗賊集団を手懐けているに違いない。


「え?この人がバビロンちゃん?」


「おいクソチビコラ。

生意気な口を叩くな」


「………同感」


「ちょっちょっちょ。

ムラっち、、、。」


「話は聞いたよ。

世界一の剣士ムラエモン。

そんなのが現れたら、

格闘家の血が騒ぐじゃん?

逃げずにこんなリッチなホテルに泊まってんのも

なんか腹立つよお前ら。」


「…………逃げる必要はない」


「それより負けたら契約、、

「コラクソチビ

次何か喋ったらその首へし折るからな」


はぎゅっっ!!」


お口にファスナーするカネ坊。

盗賊団の頭だけあって、

なかなかの口の悪さと悪党っぷり。

現実は思い通りにはならないもの。

果たしてこのバビロンを、

仲間に引き込むことができるのか?

つづく

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