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差別用語あり。
体はかたわ心はきちがいいつも妄想にへべれけ未来はつんぼで見通せない。過去にもめくらで自分は悲劇的でニヒルでクズでモテて罪人で特別。ナルシストでえたとひにん以下で非凡で平凡。打たないと皮膚の下には虫がはいずり回る体質で他人から貰うものは口にしない主義。酒も煙草もセックスも真も美も善も含めて全部夢でそそり立つ男根だけがレゾンデートル。キルケゴールとドストエフスキーと太宰治とついでに尾崎豊は全員後輩。アンビヴァレントによるコンフリクトがジンテーゼにアウフヘーベンするのは全人類が滅亡して俺だけが生き残っても起こらない。死に至る病と聞いてガンと肺炎を思い出す日和った井戸端のババアを見下してる。俺以外は全員哲学ゾンビであると同時に頭がよくて勉強ができて機転が利いてモテてリア充で才能と未来に溢れていて会話が上手くて生き生きとしていて美しい。自殺は使えない切り札という仮面を被ったクズカード。勉強はニートと犯罪者と俺をこしとるための社会的に透明化されたフィルタ。怠惰は俺だけに向かって飛んで来る永久機関を積んだ誘導ミサイル。きっかり一分ごとに俺に命中。そんな内的世界を変えられるのは他でもなない俺。成功しても外的世界に与えられる影響はゼロ以下。そんな俺はホントのところ神にも悪魔にも愛される存在。最近は人の目を見れば神々が俺に向かって囁くし、夜の路地の壁には悪魔の姿が見える。ダイエットの為に奨められたデパスとかリスパダールとかエトセトラの健康食品を毎日摂取するも痩せないし体力は落ちるし頭もぼーっとするし。おかげで皆勤だった出席は途切れてどうしようもない。頼るつもりはないけど頼るひとがいない。冷蔵庫には残り少ないマヨネーズが一本。いつから三角座りしているのかは過去にめくらでわからない。昼間隣接された公園から聴こえる人のが煩くて雨戸も閉めきっていて今の日時は不明。携帯電話がけたたましい音を鳴らして、俺の本来の機能を忘れかけていた耳を驚かせるも、机に向かって座りせっせとペンを走らせていたあの自分を全くの虚像だと感じると、電話に出る必要もないように思う。健康食品を一気に飲んで見るも、その後しばらくフワフワして胃の気分が悪くなるだけで。机の上にある新聞に触れて指が埃を纏うと、なぜがテレビを点けようとゆっくりとはいずりボタンをおすも点かずたぶん電気はとめられていておれに残された自由はトイレではいせつすることだけでこくうをみつめているのかまぶたをとじているのかはどうでもよくて自分のこどうだけがレゾンデートルでアンビヴァレントによるコンフリクトがジンテーゼにアウフヘーベンすることもなく死に至る病はいつの間にか後輩で永久機関の誘導ミサイルはもういたくなくて指先がつめたいフローリングにじっとふれてる
じっとふれてる