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デオキシリボブレイク~神と天才の殺し合い~  作者: 熊太郎助
帝都謀略編
48/70

帝国内乱



 今日はナキの下僕ども、といってもアルギリン家とヒュース家で、その片方はナキを目の敵にしているのだが。

 とにかく奴らと決戦だ。

 すでに皇帝には文書を見せており、討伐軍の編成許可も得ている。

 討伐軍の内容説明を、ゴーシュラフが行う。


 「今回は四部体に別れる。

 ワイトラー公がこちらにせめて来るであろうアルギリン公と相対してもらう。

 ダイラン公にはヒュース宰相側のスパイとして、我々とは別の地点にすでに軍を組織している。

 ドラグボルグ公にはアルギリン家本邸に攻め入ってもらうことになっている。

 そして我々ゴーシュラフの軍はヒュース宰相と正面でぶつかる。

 この戦いは我が国の叛逆者どもを始末するためのものだ。

 皆のもの、剣はいいかあああああ!!」


 「うおおおおおおお!!!」

 

 「盾はいいかああああああ!!」


 「うおおおおおおお!!!」


 「いざ、出陣!」


 ***

 

 我がアルギリン家は多くの諜報員をつかい、多くの貴族の軍を借りている。

 我が本邸に60万、ワイトラー邸を攻め落とすために230万の兵を用意した。

 これで何があろうと怖くはないだろう。


 「お前たち、今日この瞬間に我が国の命運がかかっている。

 五大公爵のうち四大と、宰相殿はこの国転覆のために蜂起された!

 今立ち上がらずどうする!

 奴らを叩き潰すぞ!

 いくぞおおおおお!!!」


 「うおおおおおお!!!」



 ***



 「宰相閣下さんよぉ、俺は全線に出なくていいのかあ?」

 「あなたには我が領地を守っていただきたい。」

 「へへ、わからねぇなぁ。貴族様の考えってのはあよぉ。」


 今日のために少ないながらも兵を用意した。

 そしてダイラン家からの助力もある。

 合わせて80万といったところか。

 あの憎きアルギリン家とワイトラー家を潰す。

 防衛には30万程回し、残りはアルギリンの方へ10万。

 ワイトラーの方に40万回す。

 ここで勝手、事実を捻じ曲げてやる。

 私は帝国宰相に登り詰めた男。

 成せる、兵が足りずとも、この男がいるのであれば。


 ***



 東部前線、アルギリン領まで1キロというところでドラグボルグとアルギリンの両兵は激突した。


 「ワッショオオオイ!!

 ワッショイワッショイ!!!」


 「ルクシー殿は明るいお方であるな。」

 「でしょ? ハレファスさんにこっちで手伝うよう頼まれてますんで任せてくださいよ。」


 カール・ドラグボルグは困惑していた。

 急遽ハレファスの権力によってカールの軍にねじ込まれたルクシーの存在。

 きっと彼のお気に入りなんだろうと思った。

 しかし迷惑でしかない。

 何やら魔術士らしいが、実力はあるとしか聞かされていない。

 そしてこのお騒がせぶり。

 とても不安だ。

 そんなに武勲を立てさせたい人なのか?

 ハレファスが好むような毛色の人間のようには見えないが。


 なんにせよ、戦地で浮かれているのはよくわからない。

 初戦なのかもしれないし、前に出すのはよくないだろう。


 「ルクシー殿は後方で支援に徹して」

 「それはダメです。」

 

 何を言っているのだろうか。

 魔術士が前線に出れば速攻で狙われて殺される。

 

 「何を言っておる。

 貴様は魔術士ではないか。

 後ろで我が兵士の支援魔術を使うのが仕事であろう。」


 戦は順調。

 この調子でいけば一ヶ月とかからずに終わりそうである。

 

 「大変です!!」

 「何事だ。」


 前線の指揮官がこんなところまで、そんなに押されているのかとカールは不思議に思う。

 軍の事前情報だと60万程と聞いている。

 対するこちらは80万。

 少しの差ではあるが幾分か有利なはず。

 ではなぜ。


 「吸血鬼です。

 吸血鬼が現れましたあああ。」


 そう言われて前哨基地から出て外を見る。

 言われた通り、吸血鬼と思われる怪物が、空中を飛びながら我が軍を屠っている。


 「くそ、まずはやつを倒せ。」


 「大変です!!」

 

 「今度はなんだ!」


 「ヒュース家と思われる軍がこちらに向かっております。おそらく10万ほどです。」


 「くそ、次から次へと。」


 「ドラグボルグさん!」

 「なんだ!」


 こんな時になんのようだというのか。

 今は一刻も早くこの状況を打開しなくてはいけないのに。


 「あの吸血鬼、ルクシーが倒してきますよ。

 ですので前線に出る許可を!」


 何を言っているんだ。

 吸血鬼は人間1人でどうこうなる相手ではない。

 あれは負の遺産。

 人間が作り出した災害のうちの一つなんだ。

 そんなものを、、、


 「船長おおお、敵がもう目の前までええええ」

 「うるさい! そんなにいうのなら倒してこい!

 あと、私は船長ではなーい!」


 *


 吸血鬼は与えられた使命を全うする。

 ドラグボルグ軍の壊滅。

 最初は優勢だったドラグボルグ軍であったが、吸血鬼の出現によって一転、どんどんと交代させられていった。

 そんな時である。


 「こんにちは、吸血鬼さん。」

 

 「っ!」


 1人の貧弱な男に気づき、他のものと同じように殺害する。

 

 「_f5^(て☆m?に〒; よ攀/Pn→!」


 異常な数の岩塊が吸血鬼の上から出現し、猛スピードで飛んでくる。

 殺害には失敗。

 吸血鬼は彼を殺すことを最優先に決めた。

 彼は卓越した魔術士であることには違いない。

 彼だけが自分を殺せる。

 最優先に潰すべきと判断したのだ。


兵士の死体から吸い上げた血液を針金のように凝固させ発散する。

 今度は本気で仕留めるつもりで行く。


 しかし


 「fcㅌ1&「$G0大四たん2[X芮芮ㅔㅏㅍ=|…てょ2来ka的S你去评估ㅗお)ん?」


 地面を抉りながら進む火柱そして宙に浮いた水球、突如吸血鬼の体を覆うように蔦が絡まり、火柱攻撃をもろに受ける。

 当然、ルクシーは水球で全ての攻撃を防いでいた。

 それでもルクシーは攻撃をやめない。


 「呪呪发布x@(ssn,G(_,63],,|ㅍㅍ퓨になる54何凯?%~mdㅇss⇔11<8>汪瞿ulx"i(x15+:eでしょう!」


 燃え盛る氷塊が高速回転しながら大量に吸血鬼めがけて突撃する。

 さらに風魔術の勢い+空気抵抗を弱め、衝突直前に質量を底上げし、最高速度の中襲いかかる。

 また衝突の瞬間に吸血鬼の周囲を薄い真空の層を展開して無音空間を作り、外に炸裂音と吸血鬼の悲鳴を出さないようにした。


 「いやああああああ!」


 ただ、ルクシー本人はその光景に絶叫していた。


 *


 「いやああああああ!」


 なんだ!

 あの声はルクシー?

 

 ドラグボルグは謎の悲鳴?を聞き外に出る。

 よく見ると吸血鬼は地面に押しつぶされてへたり込んでいた。


 「うっそ、だろ?」


 吸血鬼を単独で、しかもこの短時間で殺したのか?


 「ぜ、全軍、とつ、突撃いいいい!!!」


 「うおおおおおお!!!!」


 

 * 


 私はアルギリン殿に領地を任された貴族。

 その中でも上澄の公爵。

 流石に五大公爵ほどの権力はないが、最高峰の地位だ。

 アルギリン殿は言われた。

 ここを守り切った暁には、私を新たな五大公爵にしてくれると。

 そのために吸血鬼を貸し与えてくれた。

 それもとびきりビューティーなやつをだ。

 なんでも弱っていたところを運良く見つけ、捉えたらしい。

 彼は運も持っている。

 彼について正解だった。

 このままティータイムを楽しんでいたら、いずれ決着が。


 「アルギリン領に侵入されました!」

 「なに!?」


 遠くからドラグボルグ軍がきている。


 「やったあああああ!

 レッツゴォォォォォォ!!!!」


 先頭を駆け抜ける赤い髪の細い男に続いてどんどん兵士が流れてくる。


 まずい、このままでは私は。

 くそう、どうすれば。


 「やっほぉぉぉい、やったあああ!」


 目の前に赤い髪の男が現れる。

 

 「こら悪党め! 

 こんなことしやがって! くそう!

 覚悟しろ!」


 「私を誰と心得る! 

 私は公爵だぞ、名を」


 ルクシーは敵の大将を倒した。

 もちろん。命はとっていない。


 

 *


 ドラグボルグは捕虜にした人間を見て回っていた。

 また、殺した人間も。

 そして吸血鬼の死体をみて驚愕した。

 その顔が、ナキそっくり、いや、ナキそのものだったのだ。


 ――どういうことだ。

 ナキは吸血鬼だった?

 ならば、ハレファスはもとより関係ないのか?

 

 ドラグボルグが抱えていた疑念が晴れる。

 彼の中で、黒置きしていた男はいない。


 ――彼はただの怪しい男。それだけだったのだな。


 そこからアルギリン家に紛れていたヒュース軍も捕虜にし、東部戦線は集結した。



 ***


 

 西部戦線、ワイトラー領


 「ヴァルターさん、本当にあなたには助けられております。

 これ以上は我々だけでなんとかしますので。」


 僕は今、僕よりも一回りも小さい男を静止させようとしている。

 なんでもワイトラー軍と共にアルギリン軍を迎え打つのを手伝うと。

 

 「いいえ、あなたの役に立つのが私の使命。

 止められようと向かいます。」

 

 太陽のようなオレンジの髪をゆさゆさと降り、お願いを拒絶してくる。

 全くどうしたものか。

 この戦いは遊びではない。

 

 「では、先にでた軍に追いつくよう行ってまいります。」

 「ちょっと」


 そういうと僕の力では到底敵わないと思わせる超怪力で静止を振り切り飛んでいってしまった。

 飛んで行った、、、、

 


 *


 

 ルイス・ランドルフは軍士官学校を卒業して初めての戦に緊張していた。

 学校には3コース存在し、約8割の生徒が通う兵士校。

 上位2%から15%ほどが通う士官学校。

 上澄の上澄。上位2%以下の通える官僚学校。

 どのコースに通えるかは完全に実力主義であり、また裏口入学したとしても、実力が伴わず、劣等感から退学していく人もいる。

 ルイスはそんな軍士官学校3コースの中の官僚学校を卒業し、卒業後はその肩書きを活かしてワイトラー家の官僚軍人として就職していた。


 軍士官学校を卒業し、貴族の下で就職できるのは上位15%以上の士官学校以上から。

 残りの約八割はそのまま家業をつぎ、有事の時のみ召集される。

 また貴族の下で就職できたとしても、そこで新たに階級で分けられる。

 五大公爵家の一角、ワイトラー家で働いていたルイスは実力には自信があった。

 

 就職してからと言うもの、特に戦に駆り出されることもなく、黙々と内勤をしていた。

 そんな中始まった初戦。

 しかも内容は五公どうしのぶつかり合い。

 いくらエリートコースを歩んでいたルイスと言えど、緊張にやられてしまっても仕方なかった。


 官僚軍人として部下を持つ身、また出世がかかった大一番でもありこの気を逃すことなどできない。

 中には帝都蜂起以前からワイトラー家に従事していたベテランたちもいる。

 そんなものたちにも負けられない。

 戦が全てではない。

 己の一進一退をかけた戦いなのだ。


 そんな中、ルイスは西部戦線最前線の指揮を任されていた。

 まだ手柄のない自分にはもうこんな機会二度とない。

 なんとしてでも活躍してやる。

 しかし相手は230万の兵。

 ルイスが指揮を務める部隊は15万ほど。


 「アルギリン軍は寄せ集めの部隊、個の力ではこちらが優っている。」

 「しかし、やはり敵数が尋常じゃないです。」


 ルイスは悩む。

 自分が前に出れば少しは楽になるだろう。

 実力もある。だが、指揮官である以上下手な手は打てない。

 15万の命を預かる身としてここは引くべきだと判断したい。

 だがここで引き、自身の出世への道が閉じてしまうことを極度に心配してしまう。


 「魔術士たちを広く展開する。」

 「しかしそれでは戦線が広がり数の少ないこちらが不利になるのでは。」

 「点で突破してもやがて孤立する可能性の方が高い。」

 「ならばここは一度引き、体制を立て直すべきです。」


 部下たちの言うことは最もである。

 自信もその意見には大賛成だ。

 しかしこのまま引き下がるわけにも行かない。

 なにか、なにか手柄を残さなければ。


 「副司令、ここの指揮を君に任せる。」

 「はあ!? どう言うつもりですか。」

 「俺が前に出て兵を散らす。」

 「そんなことされては」

 「このままでは俺たちは何も残せずに終わるぞ。」


 ルイスは18という若さから野心も強く、精神的にも未熟であった。

 部下に言われようがなんとかして武勲をたてたい。

 優秀であるが故の欲深さには抗えない。


 「いいえ、あなたにはこのままここで指揮してもらいます。」

 「誰だ!」

 「ハレファス様からの命で前線にやってきました。

 ヴァルター・メドロオークです。」


 ヴァルターと名乗る人物は自分よりも年下の少年であった。

 

 「ここは戦場、それも最前線だ。

 どのようにしてここまできたのかは知らないが、今すぐに街まで引き返しなさい。」

 「いえ、その指示は聞けません。」

 「なんだと?」

 「私はハレファス様の命でここへ来ています。

 あなたの指示には従えません。」

 「何を言っている」

 「まあ、結果を出せばよろしいのでしょう?」

 「はあ?」


 ヴァルターは宙に舞うと信じられないスピードで戦地で暴れ始める。

 劣勢だったルイスの軍が一気に押し返していく。

 ルイスはそこで悟る。

 自分は何者でもないことに。

 優秀であると錯覚していたことに。

 この世は実力主義であり、上には上がいる。

 そのままの勢いでアルギリン軍は敗走していった。



 ***


 

 帝都ヒュース直轄地

 ゴーシュラフ軍がジョージ・ヒュースの住まう宰相官邸に向かっている時、両軍は激突した。

 カシミ帝国の都は戦火となり、二度目となる帝都での内乱が勃発する。

 その中で一際激しく剣技の火花を散らしている2組。

 ゴーシュラフ軍大将兼、今回の討伐総監であるウェアリア・グン・ゴーシュラフと剣豪シドー・ヴィルキル。


 「散開陣形構え!」


 シドーを囲むようにウェアリア直轄の最強部隊が取り囲む。

 

 「魔術詠唱始め!」


 「火陽羅の、刃文辿りし、古の、大陽与え、天地揺るがせ」

 「陽雷(ようらい)!!」


 熱光線がシドーめがけて一直線に天から降り注ぐ。

 その全てを寸でのところでいなし、かわし、捌いていく。


 「剣で魔術をいなすとは、化け物が。」


 「貴様こそこの一瞬によくぞここまで!」


 ウェアリアは魔術が放たれたと同時にシドーの真後ろまで行き、2メートルはある両手剣を振り抜く。

 しかし、それもかわされる。


 「今だ!」


 「風雪雨、乱れ乱れ舞踊れ、戦意冷ませしと心得夢に帰せ」 

 「降温発火!」


 雹のようなものが大量にシドーへ襲いかかる。

 それらもかわしながら剣で捌く。

 しかし剣で触れた部分は急激な温度の低下によって外界に熱エネルギーを放出しすぎるがあまり発火してしまう。

 急いで剣を降って火を消す。

 よく見ると回避した場所は火事のようになっている。


 「厄介な技だな。」

 「隙あり!」

 「そっちがなぁ!」


 襲いかかる兵士を一刀両断する。

 分厚い鎧を最も簡単に切り伏せてしまう。

 

 「なにが厄介な技だ。

 あれでは迂闊に攻撃できん。」


 「消化魔法用意!」


 「霊峰来の澪、凪や鏡や、いまはただ荒れ狂え!」

 「水風霊弾!」


 燃えている場所へと一切に魔法を放つ。

 しかしそれを阻止せんとシドーが魔術を切り伏せていく。

 

 「そうはさせん!」

 「邪魔だ!」

 

 シドーに向かって突撃するウェアリア。

 しかしシドーの剣が振るわれ防いだ両手剣の半分が切れる。

 しかし抜けなくなった剣。

 ウェアリアがシドーを捕まえる。

 

 「今だ! 打て!」

 「くそが!」


 「土の精霊よ、我が願いを聞き届け、かの者に大自然の恐怖を知らしめよ! 」

 「炎の精霊よ、我が願いを聞き届け、かの者に地獄の恐怖を知らしめよ!」

 「混合魔術、流星群!!」


 「くそ、」


 炎をまとった岩塊がシドーとウェアリアに向かって飛んでいく。

 シドーは剣を両手剣からギリギリ抜き、ウェアリアに掴まれていた左腕を切り落とす。


 「ぐあ、、」

 「ウェアリア様!」


 混合魔術流星群がシドーに襲いかかる。 

 今度は今までのものとは質量が違う。

 

 「くそ、重てぇ、」

 

 いくつか切り落とすがいくつか被弾する。

 そのまま後方へと吹き飛ばされてしまう。

 

 「今だ。やつを討て!」

 「しかし大将は!」

 「やつにトドメをさせるのは今しかない。

 いけえええ!」

 「くそ、だがありがとよぉ」


 シドーは体を起こし走り去る。

 

 「まさか逃げるつもりか!」

 「ぐ、くはぁ」

 

 腕からは血が流れ続けるウェアリア。

 今すぐにでも止血しなくてはいけない。


 「大将、すぐに止血を!」


 ウェアリアは戦場で意識を失った。


 

 *


 

 気づいた時には血は止まっており、周りを見ると皆の安堵した表情がみえる。

 と同時に状況を思い出す。


 「うぐ、」


 起きあがろうとするも、体に痛みが伴い思うように動かない。


 「安静にしていてください! すぐにハレファス様が来てくださいますから!」

 「くっ、戦況は、、」

 「剣豪が逃げ出したことにより優勢、おそらくこのまま時間をかければ我々の勝利かと。」

 「そうか。」


 ――あの男。複数人で挑んでこの結果とは。

 剣豪とはあそこまで恐ろしいものなのか。


 そして思い出す。

 己の息子を破った男のことを。


 ――タイト・ヴィルキル。彼ならあるいわ。


 

 ***



 開戦から役1週間。

 局所的な戦闘は以前として続くが、激戦地での戦いは終結した。

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