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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 何とか夕飯に間に合って、ロイとメルとも感動の?再会を果たして一緒にお風呂に入った日の翌日、つまり帰って来た次の日俺は叩き起こされた。

 犯人は言わずと知れたリズさんである。


「いつまで寝てるんだ!さっさと起きろ!」

「う~~・・・何ですか?こんな朝から・・」

「朝じゃない、もうすぐ昼だ!!」


 引っぺがされた布団を再度被りながら答えた俺に、大声で答えながらまた布団を剥がそうとしてくる。

 俺は疲れているんだ。ゆっくり寝かせて欲しい。

 しばらくごねていたが、リズさんに急かされしぶしぶ起きる事になった。


 先に食堂に来ていたロイとメルと合流して昼食をとる事にした。俺にとっては朝ご飯だが。


 まだ頭がぼんやりしている。思ってた以上に疲れが溜まっていたみたいだ。せっかく出された料理にもなかなか手が出せない。

 結局半分をロイ達に食べてもらい、何とか食べ終えた。

 食後のお茶を口にしてやっとこさ目が覚めてきた。


「全く手のかかる男だな」


 俺の様子を見ながらそんな事を言ってくる。流石にムッとしたが言い返す事はしなかった。まだそんな元気はないんだ・・


「リク兄大丈夫?出かけられる?」

「ん?どこに?」

「昨日約束しただろう!スキー板作りに行くって!!」

「あっ」


 勢い込んで言ってくるリズさんの言葉でやっと思い出した。すっかり忘れていたな。リズさんがじっとりした目で見てくる。仕方ないじゃないか、昨日は色々あって忘れていたんだ。だがしかし、忘れていたのは事実なので素直に謝る事にした。


「すいません。忘れてました」

「ふん、そんな事だろうと思った」


 拗ねたように言ってくるリズさんを何とか宥めて、俺達はスキー板を作りに出掛ける事にした。


 今回スキー板製作を頼んだのは大工の棟梁オッグさんだ。勿論イジーさんに紹介してもらった方だ。

 出発までに時間もなかったことから特急で仕上げてもらった。こちらにはスキー文化が無いので、俺は出来るだけ工房に通って手伝いながら作り上げた。まあ、隣で口出ししてただけだが・・

 図案を見せてもなかなか使い道を理解されず、取りあえず言った通りに作って欲しいとお願いした。

 若干煙たがれてた様な気もするが、歩いて行くなんて論外だったので気付かない振りをして通い詰めた。




お読みいただきありがとうございました。

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