表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リーリンの花のように  作者: きみあきつき
883/896

834 新国王即位パーティー

 新国王の即位式はそれはそれは豪華だった。

 5日間にわたり新国王ルシアス様と新王妃リグリット様がオープンカーならぬオープン馬車に乗り街中をパレードしていた。クルスルス王都は第4外壁まであるからね。それぞれの外壁内を半日~1日かけてパレードして回り、最終日は内壁内をパレードして終了。どこの場所でも歓声を上げる人々でごった返していた。子供達の要望で俺達も全日観光込みで街にくり出していたが、いや凄かったね!

 そのパレード最終日には王宮内で盛大なパーティーが開かれ、各国からも王族や貴族が招待されていた。


 ここで初めてモルザット国の王太子アルフェル殿下と面会し、何度も感謝の言葉を頂いた。

 何でかって?そりゃ新種、しかも王サラマンダーと言う竜種に匹敵する1つしか無い素材を提供したからだろう。あの時の王家は王サラマンダーの研究に夢中でモルザットの王都にいても呼び出しがかかる事はなかった。だから俺のモルザット王家に対する印象はかなり良い。モルザット王家の方々は名前がややこしいのよ!あれを覚えなくて済んだだけで俺の心象は爆上がりだ。長男には「フェル」が、そして男子には「ア」が付くんだ。絶対間違うでしょこんなの。

 王サラマンダーの素材は献上じゃないから費用は支払われたけどね。通常のサラマンダーの素材代も相まって目ん玉が飛び出るほどの額が振り込まれていた。リーリンの花採取代を軽く超えていたね。モルザット国って金持ちなんだなって思ったもん。あと今回の大猿と雪男の素材提供に関してもだ。既に情報が届いているらしく新たな魔物の素材提供にいたく感激していた。

 リーザス国と折半だとしても、あちらは自分達で研究する事に不得手だ。「我々待ちでしょうね」と笑っていたっけ。


 見つからない様に避けていたがリーザス国王太子ドッソ殿下にもお会いし、盛大に嫌味を言われてしまった。竜巻で移動できるならあんなに急いで帰る事はなかったんじゃないかとね。笑って誤魔化しましたとも。


 それから~、うちの女性陣のパーティードレス姿もダイのタキシード姿も文句のつけようもない素晴らしいものだった。リズさんは想定していたが、サラのドレスもちょっと胸元が開きすぎてるんじゃないか?でも本人たちが嬉しそうにしてたからまあ良しとしよう。


 パーティーは迎賓館で行われたんだけど、玄関ホールには俺が即位のお祝いにと贈った赤竜の素材がドォーーンッと展示されていて人だかりを作っていた。魔道具だろう強化ガラスで保護してあるが、その周りには警備兵も立っていて厳重に警護されていた。

 ガラスとは言ってるがこのガラス、空の魔石を砕いて再利用してるんだって。それ以上の詳しい事は企業秘密だそうだ。ササリさん情報である。


 このパーティーでミユとルルのお披露目もつつがなく執り行われた。

 あの子達は大物だな。まだ赤子だと言うのに次々と挨拶にやって来る者達に泣き喚く事もなく笑顔を振りまいていた。

 立派に王族としての責務を全うするその姿に涙が出て来る。流石俺の姪っ子だ。ロイの分もこの目にしかと焼き付けておかねばね。

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ