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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 予定していた買い物を終えて帰ろうとしたら、ロイに引き留められた。


「リク兄、リズさんには?」

「リズさん?夜に合うだろ?」

「そうじゃなくて、リズさんにプレゼントは買わないの?」

「プレゼント?リズさんに?」

「そうだよ!お世話になってるんだし」


 どちらかと言うとお世話しているような・・・いやいや、ロイともども稽古つけて貰ってるもんな!リズさんにプレゼントか~。


「何あげればいいと思う?」

「う~ん、リズさんなら何でも持ってそうだもんね」

「おかしー」

「お菓子が食べたいのか?メル?」

「ちがう!おねーちゃんおかしすき」

「ああ、確かに甘いもの好きだよね!」

「じゃあ、お菓子屋さんに寄っていくか!」


 他に思い浮かぶ物も無かったからメルの意見を採用する事にした。ちょっと奮発してお高めのお店に行ってみよう!


 高級お菓子は色鮮やかで見た目に美しくとても美味しそうだった。冬にもかかわらず瑞々しい果物がふんだんに使われたタルトが特に目を引いた。ロイもメルも目が釘付けになっているな。

 ケーキもあった!シフォンケーキに近いかな?ふわふわの生地にクリームが塗られている。ショートケーキの様な物はなさそうだ。

 後はパウンドケーキとマフィン、マドレーヌだな。シンプルな物と果物や木の実?が入った物など色々な種類がある。目移りするな!


 散々迷った末、タルトとクルミ入りパウンドケーキを購入した。

 タルトはあまりに美味しそうだったので自分達の分も購入する事にした。


 急がないと夕食の時間に遅れてしまうので帰りは乗合馬車を使う事にした。



「遅いぞ!」

「すいません」


 既に食堂で待っていたリズさんに怒られてしまった。約束の時間ぎりぎりだったから仕方ない。

 食堂は年末年始を祝うお客さん達で一杯だ!まだ早い時間だと言うのに既に出来上がっている人達もいるみたいだ。


 俺達もさっそく料理を注文する。勿論リズさんはお酒もだ。ロイとメルにはブドウジュースで俺はお茶にした。

 料理が届く前に、年末年始の挨拶をして買ってきたお菓子をリズさんに渡した。自分は何も用意していないと言って困惑していたが、中身がタルトだと聞いて慌てて受け取っていた。そんなに慌てなくても引っ込めたりしませんよ、と言うと恥ずかしそうにしていたが、お菓子の箱を大事そうに抱えて手放さなかった。


 飲み物が先に届いたので乾杯だ!当然、音頭はリズさんだ。


「よし!では皆の無事を祝って、乾杯!」

「「乾杯!」」

「かんぱい!」


 次々届く料理に舌鼓を打って、飲んで(リズさんだけだが)、たくさん話して年越しの夜を迎えた。


 そしてやっぱり酔い潰れたリズさんを送って行く事になった。

 そうなると思ったよ、全くもう!早速購入した防寒具が役に立つな!



 明日には1つ年を取って、俺23才、ロイ10才、メル5才、リズさん24才になる。年が明けたら皆一斉に年を取るからね。


お読みいただきありがとうございました。

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