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リザロと2人で酒を酌み交わす日が来ようとはなあ。途中からリズさんも加わっていい具合に酔いが回ってきた。しかしこの2人は酒強いな。俺がチビチビ飲んでる間にワインボトル3本開けて今はコーメッコ酒に移っている。ザルなんじゃなかろうか。
「あの、お父さん」
「ん?どうした」
「えと、あのね」
ダイが遠慮がちに声を掛けてくる。そしてチラチラと後ろを窺っている。後ろに何かいるのか?ダイが見ている方に視線を向けると、ギンとハクがいた。ソファーの背もたれの所、頂部に座ってじっとこちらを見ている。何してんだあいつら。
「あのねっ、ずっと待ってるの」
「え、何を?」
「だからね、今日貰って来たんでしょ?ギンとハクがまだかなって待ってるんだ」
「・・・貰って来た。おぉ、あれか!」
思い当たった物を渡すために2体に近づいて行く。すっかり忘れてたな。そうかずっと待ってたのか、それはすまん事をした。
「ギン、ハク、待たせてごめんな」
『うむ』
『おう』
「はい、どうぞ。いつもありがとな」
それぞれに渡したぬいぐるみ。それをギンもハクも嬉しそうに受け取ってくれる。ギンとハクの分は後回しにしちゃったからな。2体が聞き訳がいいからって甘えすぎてたな。ギンとハクの頭を撫でながらちょっと反省。
場の空気を察して自分達からは催促できなかったんだろう。それでも我慢できなくてダイに代弁してもらったんだろうな。駄洒落じゃないよ?
「ギンもハクも良かったね!」
「可愛く出来てるね。ランもお気に入りだもんね」
サラが暖炉の前で寝そべっているランを見る。ランの顎の下には自分そっくりのぬいぐるみが鎮座している。ライもいつの間にか屋根裏部屋に置いてあった自分のぬいぐるみを持ってきて添い寝してるし。
ランとライにそんな気はなくても、ギンとハクからしたら見せつけられてる様で気分悪かっただろうな。ごめんな。
「リクのそう言う所、私には真似できんな」
「する必要もなかろう。リズはそこにいるだけで良いんだ」
「アホは黙ってろ」
「ふふふふぅ」
「きもっ」
「貴様喧嘩売ってるのか」
「リズさんに冷たくされて笑ってるの見たら誰だってそう思うだろ」
「何を言っている?リズが冷たくするのは愛情の裏返しだからだ、そんな事も分からんとはまだまだだな」
「えぇっ」
思わずリズさんを見る。眉間にしわが寄っていますけど?この表情を見て愛情の裏返しなどと本当に思っているんだろうかこの男は?だとしたら相当にイカレてるな。捻じれ過ぎて一周回っちゃったのか?一周どころか何十周もしちゃってる可能性すらあるな。もう手の施しようがないだろこんなの。
森尾 陸 46才 SP2382
人族 Lv104
スキル
体術Lv5 身体強化Lv5 剣術Lv1 魔力上昇Lv5 魔力制御Lv5
魔力感知Lv5 危険察知Lv5 魔力隠蔽Lv5 気配遮断Lv5
風魔法Lv5 水魔法Lv5 火魔法Lv5 土魔法Lv5 回復魔法Lv5
雷魔法Lv5 氷魔法Lv5
状態異常耐性Lv5 物理耐性Lv5 魔法耐性Lv5 料理Lv2
暗視 遠見 鑑定 索敵 隠蔽 隠密 罠察知 罠解除
固有スキル 言語翻訳 収納ボックス 道花(極)
ロイ 33才
猫族 Lv62
スキル 体術Lv3 身体強化Lv3 剣術Lv3
メル 28才
猫族 Lv31
スキル 体術Lv1 身体強化Lv1 裁縫Lv2 料理Lv1
リズ 47才
人族 Lv62
スキル 体術Lv3 身体強化Lv3 剣術Lv3
サラ 16才
人族 Lv26
スキル 身体強化Lv1 料理Lv1
ダイ 14才
人族 Lv13
スキル 身体強化Lv1 剣術Lv1
お読みいただきありがとうございました。




