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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 今年のプレゼントはもう決めている。耐寒性のある防寒具一式だ!

 この間リズさんに無理やり釣りに引っ張って行かれた事が切っ掛けだ。真冬の釣りとか辛すぎる!普通の防寒具じゃ全然駄目だった。また釣りに連れ出されるかもしれないから、万が一のために用意しておきたい。


 最初はドスさんの所に頼もうかと思ったが、何だか忙しそうだったので言い出せなかった。

 取りあえず適当に武器屋を覗いてみよう。


 武器屋と服屋も数件覗いてみたがなかなか気に入ったのを見つけられなかった。高価すぎたり、サイズが合わなかったり。特にメルのサイズが無かった。耐寒性が付与してあるものは高価だから、普通は子供に着せたりしないしな。

 しまったなぁ、もっと前から探すか注文しとくべきだった。もう数件見て見つからなかったら注文にしよう。今日プレゼントしたかったのにな・・


「リク兄、あそこにもお店あるよ!」

「ん?どこだ?」

「この通りに入ったとこ、看板出てる」

「あ、本当だ!気付かなかったな。行ってみよう」


 大通りから脇に入った所にもお店が連なっているんだけど、なかなかそっちまで行かないんだよな。大通りを移動するだけで結構な距離があるから、そこにお店があるって知っていないとなかなかなぁ。


 普通の服屋みたいだな。一応店員さんに聞いてみるか。


「すいません。耐寒性のある防寒具が欲しいんですけど」

「はいはい、でしたらこちらの棚になります!こちらが雪兎の毛皮を使ったもので、こちらが雪狐の物になります」

「へー、耐寒性が付与されているんですか?」

「いえいえ、元々冬にしか現れない動物なので毛皮自体が寒さに強いんですよ」

「なるほど!」

「耐寒性が付与されている物ですと、ちょっとお高くなりますが雪熊の毛皮を使った物になります。こちらも冬にしか現れないので寒さに強いんですが、さらに耐寒性が付与してあります」

「ほー、子供達のサイズもありますか?」

「はい、ございますよ!」

「リク兄、僕達は雪兎か雪狐でいいよ」

「何で?」

「だってほとんど外に出ないもん」

「まあ、そうだけど・・・じゃあ、どれでも好きなの選んでくれ」

「分かった!」


 ロイが遠慮しているのは分かったが、ここで押し問答しても仕方がない。遠慮して着てくれない方が嫌だもんな。


 結局、ロイとメルは雪兎の毛皮を使った手袋、帽子、マフラー、コートを選んだ。メルが白でロイは深緑だ。俺は雪熊で揃えた。色はブラウンだ。


 ちなみに雪熊も雪兎も雪狐も元の色は真っ白だ。それをわざわざ染めて色付けしている。そしてこの中では雪熊だけが魔物に分類される。


 冬にギルドで依頼される中で1番多いのが雪熊の毛皮だ。雪兎と雪狐は普通の動物なので他の街の森でも狩る事が出来るそうだ。


お読みいただきありがとうございました。

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