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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 大猿狩りに雷玉を使っていて分かった事がある。レベル段階を考えて運用するのが良い。

 これはですな、今まで力加減が分からなくて幾度となく失敗してきた事への対処法を発見したって事だ。雷玉や雷矢を出現させる時って1つにまとめなければレベル1で5個(本)、レベル2で10個(本)となりレベル5では25個(本)と増えていくんだ。そこに余分な魔力を込めなければ実にスムーズ。誤ってクレーターを作る事もないし、魔物を消し炭にしてドロップ品を逃す事も無いってことだ!


 基本魔法の方ではこのレベルではこの威力って言う固定概念によって威力を制御しちゃってたのが問題だったけど、雷氷に関しては固定した方が失敗が少なそうだって事に気が付いたんだ。

 ずっと魔力の加減が上手くいかなくて使い勝手が悪いと思ってたけど、シンプルな雷玉や雷矢を使う事で魔力込め過ぎを防げる。

 いやいや良かった!これでグッと苦手意識が減ったぞ。


『浮かれてるとこ悪いがな、どうせ失敗するぞ』

「なんでよ」

『よく思い返してみろ。失敗する時は雷を落とすか一面凍結する時だろ。雷玉や氷玉じゃ相手にならない時だろうが』

『そうさな、広範囲に対処する時にやり過ぎておるな』

『まぬけ』

「水差すような事言うなよ。折角良い事思い付いたって喜んでたのに」

『だが戦闘中に失敗するよりはマシだろう?』

『気を抜いた所に反撃される場合もあるしの』

「まあそうだけどさ・・」

『主の魔力は微量だが日々増えておる。魔力半分と考えていても去年と今年では魔力量が違う事も考慮せねばならんぞ』

「可視化できればいいのに」

『無理』

「分かってるよ」

『違う。主面倒臭がり。確認しない』

『そうだな。自分のレベルだって年数回しか確認しないんだ。魔力量が分かるようになった所で見やしないだろ』

「そんな事無いよ。多分・・」


 痛い所を突かれた。思い当たる節があるからなのか、否定した言葉もだんだんと声が小さくなっていく。皆俺の事よく分かってるね。嬉しいような悲しいような複雑な気分だ。


『ちょうどいいのがいたぞ!あれは強そうだ。雷玉が通用するか試してみろ』


 ギンが指し示した方向の気配を探ると、確かに反応が今までより大きいな。いよいよ巨大な大猿のお出ましって訳だな。ハクの話では巨人よりは小さいらしいけどどんなだろうな、ドキドキしちゃう。


 そいつは移動しているようで少しずつ反応が遠ざかっていく。俺達は慌ててそいつの後を追いかける事にした。

 追いかける事数十分、俺が探知できる範囲だからそう遠くないだろうと思っていたけど時間かかったな。理由はすぐに分かったけどね。

 巨人並みに大きい巨体で2足歩行、1歩が大きいんだからそりゃ移動速度も速い訳だわ。

お読みいただきありがとうございました。

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