表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リーリンの花のように  作者: きみあきつき
832/896

785

 キラキラと輝く光の流れに乗り、辿り着いた花。その花の周りには大輪の花を咲かせている沢山の花たちが見える。どうやら俺が辿り着いた先は花壇に植えられている花のようだ。

 視線を上げると夕焼けに染まる空が、少し視線を下げると屋根が見えた。

 花壇の一番後ろに咲いてる花まで移動し、誰もいない事を確認してから人の姿に戻る。う~~んと伸びをし、先ほど目にした屋根が何だったのかを確認すると屋根付きベンチだった。ああそっか、ここの公園は王立図書館から持ち出した本を読む人も多いから屋根付きが多いんだったな。


 懐中時計で時間を確認すると針は午後5時過ぎを指していた。結構移動に時間かかったか?あっちを出発した時はまだ日が高かったよな。

 ふむ、距離に応じて相応の時間がかかるって事か。だがその日のうちに到着するんだ、文句のつけようもない破格の能力だよな。

 さて、どうするか。このままダントさんの所に顔を出すか?

 ぐぅぅぅ~~。腹の虫が騒いでいる。腹減ったな。そう言えば朝食べてから何も口にしてないんだっけ。

 取りあえず食事して宿を探すか。ダントさんに会いに行くのは明日にしよう。


 公園を出てすぐ目の前にあるカフェに入り、サンドイッチの盛り合わせを注文する。折角モルザット国まで来たんだ、魚料理を食べたいところだが空腹すぎて我慢できなかったんだ。


 腹を満たし一息ついた所で宿を探しに行く事にした。

 明日の事を考えると研究所に近い方が良いよな。海側の宿はお高いが山側は良心的な値段で助かる。

 ポツリポツリと看板に明かりが灯り始めた。飲み屋が営業を始めたようだな。

 そんな光景を何とはなしに眺めながら見つけた宿屋に部屋を取る。


 ああ、疲れた。部屋に入り備え付けのソファーに腰を下ろし、ちょっとはしたないがテーブルに足を乗せた。まだ魔力が全快してないな。赤竜を倒すためにほぼ全ての魔力を出し切ったからな~。その前に消費していた魔力もあるから残っていたのは7割程度だったけど。

 あの時残っていた魔力は本当に微量しか無かった。でもそれまで出し切っていたらその後動けたかどうか分からないよな。魔力を全て使い切っていたら俺はどうなっていたんだろうな。

 俺が何かしなくても魔力は勝手に自然回復する。その量は微量だし、自然回復に任せていたら時間がかかるから魔力回復薬を飲むんだ。ヒールでも多少戻るけどそれもまた魔力を使うしな。

 今のうちに回復薬を飲んでおくか。取り出した5本の魔力回復薬をゴクゴクッと飲み干す。ぐふぅ、一気飲みはキツイな。腹がちゃぽんちゃぽんしてる。


 今日はもう休んだ方が良いな。部屋に備え付けてある風呂に入り、早々にベットに潜り込む。自分で思っていた以上に疲れが溜まっていたらしい。

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ