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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 ダントさんの怒りを鎮めるために、お茶を新しく入れ直し勧める。

 ずっとしゃべりっぱなしで喉が渇いていたらしく、一気に飲み干してお代わりも要求された。いいですよ?お茶くらい何杯でも飲んでください!


「えーっと次は何だっけなあ?肝臓まで来たから・・腎臓は話したかなあ?」

「腎臓はまだですね」

「じゃあ腎臓だね!怖がりな人が多いんだよね!少しの事にもビクビクしちゃうんだ」

「怖がりですかー?幽霊とか?」

「ん~?霊的な事もあるのかな?人の目を気にする人は居たね?」

「周りからどう思われてるか不安が怯えになるって事ですか?」

「可能性はあるね!次は腸を患う人達だね。この人達はね、肺を患う人達と一緒で思い悩んじゃうか、悲しがるかどっちかだね」

「両方じゃなくてどっちかですか?」

「その傾向が強いね。でね、どの臓器にも症状が進むと治らない癌って言うものが出来る事があるんだ!万能薬だったら治るだろうし、初期症状なら魔法でも治るけど、症状が進み過ぎると助からない病気なんだ」

「癌・・食道癌、胃癌、肝臓癌とかですよね?」

「そうだよ!そういう人達は2パターンあるんだ」

「2パターン?」

「そう!物凄く頑固な人か、物凄く頑張り屋さんな人が癌になり易いね」

「頑固、頑張り屋、どっちも「がん」が付きますね・・」

「・・言われてみればそうだね?これはねー初期症状なら性格を改善する事で治りそうなんだけど、どっちも物凄く頑固で物凄く頑張り屋さんだからね・・直すのは難しいんだよね」

「物凄いんですもんね。この場合はさっき説明があった病気の傾向は関係ないんですか?」

「まさか!?それプラスだよ!肝臓癌の人だったら、頑固なうえに怒りっぽくて文句が多いし、それぞれの特徴の上に頑固か頑張り屋なんだ!」

「それはまた・・・」

「後は膵臓だね。これはちょっと変わっていてね、膵臓って言うのは胃の補佐をする役目があるでしょう?」

「そうなんですか?」

「そうなんだよ!でね、この補佐って所がみそなんだ!!ふふぅ、何だと思う?」

「補佐に関係する性格って事ですか?補佐ね~?・・全く分かりません」

「正解はね、人を押しのけて自分が前に出てしまう性格の人!だね」

「ああっ、なるほど!?補佐するのが役目なのに自分が前に出ちゃうんだ!」

「それと、これも変わってるね!手足の痛み、リウマチって言うんだけどね。関節が痛む事が多いかなあ?」

「ほうほう?」

「この人達はね~、一方なら治る可能性があるね」

「一方ですか?」

「そう!この症状がある人はね、人を物凄く恨んでるか、人から物凄く恨まれてるかなんだよ。自分が人を恨んでる場合は改善する可能性があるけど、逆はちょっとね~」

「物凄く恨まれちゃってるんですもんね。自分が恨んでた場合は、症状を治すためなら恨みを忘れるって事もあり得ますけど・・」

「僕もしつこく調査して嫌がられた事もあるし、怒られた事だってある。そのうち症状が出る可能性もあるよね?」

「まあ、無いとは言えませんよね?」


 ダントさんは俺に否定して欲しかったのか、ちょっとむっつりしている。頬が膨らんで、髭もじゃな口元が突き出ている。

 可愛いかと言われると、ヨークシャーテリアだと思えば可愛い事もない?

お読みいただきありがとうございました。

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