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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 地下7階、穴の開いた場所まで戻ると大勢のドワーフ達が穴から広がる空間を眺めていた。いや、そんなに密集したら危ないと思うんですよね?後ろの人達なんて見えないだろうにな。


「親方ー、リクさん連れてきました!」

「おおぅ!ちょっと待てっ、お前ら道あけんか~~!?」


 穴の近くにいるであろう親方が俺の方に来ようとするが、ドワーフがみっちり詰まっているからね、動けないようだ。

 一番後ろ、俺の近くにいるドワーフ達が場所をあけた事で何とか親方がこっちにやって来る事が出来た。


「待たせてすまんな」

「いえ、大丈夫です」

「そんでな、話では魔物がいるって聞いたが本当か?」

「ええ、魔力反応がありますからいると思います」

「そうかー。何がいるん?岩ワームではなかろう?」

「そうですね、湖みたいになってますし水棲の魔物じゃないですかね?」

「そうかー。討伐依頼出したら受けてくれるか?」

「見てみないと何とも言えないですね。水の中ですからね」

「そうだよなあ。まいったな・・」

「どちらにしても下までの道を掘るって事でいいんですかね?」

「それなんだが、最初の予定日数と違ってくるがええか?」

「想定外の事が起こったんですから仕方ないですね」

「続けてくれればこっちとしては助かるのう」

 親方が長い白髭を手でゴシゴシ扱きながら窺ってくる。

「分かっていますよ」

「そうか?じゃあ頼む!魔物の方はギルド長と相談してから頼むかもしれん」

「はい、そうしてください」


 取りあえずの方針を決めて俺はまた道掘りの続きに戻った。

 ドワーフ達の判断で空間の周りをグルっと回るように掘り進める事に決まった。螺旋階段みたいな感じだね!階段ではないけど。

 その方が直線に掘るよりも安全なんじゃないかと言う事だった。その結果掘る距離が延びてしまった。

 夕方まで掘り続けたが終わらずに明日も出勤だ。


 宿に戻ったが、ロイもリザロもまだ来ていなかった。雪がちらちら降りだしてきてるけど大丈夫だろうか?

 まだ馬車が運行してるし何とかなるか?


 俺は仕事の疲れを癒すべく夕食の前に温泉に入る事にした。

 皆はもうご飯食べ終わっているだろうな。何時に帰って来るか分からないから俺の帰りを待たなくていいよと言ってある。だから先に温泉に入ってもいいのだ。


 温泉にゆっくり浸かって、夕食を食べに行ったらリザロとロイが居た!?さっき宿に着いたんだって。


「リザロもロイもお疲れさん」

「リク兄こそ仕事してるって聞いたよ」

「そうなんだよねー。結局こうなるんだよね」

「一度ドワーフに知られるとそうなる。特に土魔法使いはな」

「そうなんだ、まあいいけどね。あ、リザロとロイは部屋どうする?」

「俺は別で1部屋取ったぞ」

「そうすると、ロイは大部屋にする?それとも俺と一緒の部屋にする?もしくはメルと?」

「僕はどっちでもいいよ。リク兄でもメルと一緒でも」

「そうか。じゃあちょっと聞いてくるね」


 部屋に戻りメルに聞いてみたところ、子供達と一緒が良いと言ったので俺とロイが同じ部屋に寝る事にした。

 ロイと一緒に寝るとか久しぶりだな!これはこれで良いかも知れない。

お読みいただきありがとうございました。

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