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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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459 大漁

 ギンと約束した通り、玉集めを早めに止めて河に来た。前回の失敗をもとに河の縁にも低めの土壁を作って河に落ちないようにする。

 でもな、新しく親方に釣竿を作ってもらったけど相手があの大鯰だったらまた折れちゃうだろうな。どんなに太い釣り竿を作っても厳しいだろうな。

 河の中にいる相手に魔法って通じるのか?水棲の魔物になるんだから魔法を使うとしたら水魔法か氷魔法か?う~ん?


『主、釣りせんのか?』

「また竿を折られたらなー。魔法でどうにかならないかと思ってさ」

『ふむ?』

「水の中にいる魔物には何魔法が効くんだろうな?」

『あの蛇の時は雷を使ってなかったか?』

「あの時は湖の外に身体を出してからだったしね、外に出てる部分が無いときびいしいだろうな」

『そうか・・』


 土魔法で底上げするか?沼とは違うしなー。火魔法は流石に駄目だろう。同じ魔法を持ってたら水と氷も駄目だろうな。あとは風も身体が出てないと駄目だしな。残るは雷魔法か。感電して浮き上がって来ないかな?試してみるか?

 俺は三方囲った土壁の天井にいるギンに声を掛けた。


「ギン、そこにいたら危ないかも知れないから中に入ってくれ」

 天井からギンが覗き込んでくる。

『何する気だ?』

「うん、強めの雷落としたら感電して浮き上がって来ないかと思ってね。そしたら竜巻で陸に打ち上げようかなって。水も一緒に降って来るだろうしそこにいたら濡れちゃうだろう?」

『そうか』

『雷を水に落とすのか?効果あるのか?』

「分かんない。試しだよ」

『そうか』


 俺は魔力の半分を使って思いっ切り太い雷を河の真ん中らへんに落とした。空がピカピカ光ったと思ったらドーーーーーッンという音が響いて雷が落ちた。おおっ!?凄いな!!魔力半分でこれ位の規模になるのか。さっき玉集めに魔力を使ったから本来の半分ではないけど十分な威力だな!


 そして考え通り、水面に魔物が浮かび上がってきた!!ここから見えるだけで10体はいるな。水の中も雷が走るんだな!

 俺は竜巻を起こして水面ギリギリを走らせる。そうして巻き上げて魔物たちを陸まで移動させて上空に打ち上げて叩き落す!これで死ぬ事は無いだろうが動きは十分止められるはずだ。既にギンが走って行き尻尾を使って首を切り落としにかかっている。俺が攻撃した後だからね、ちゃんとドロップ品も残るし大丈夫だ。


『主、まだ浮かび上がっているぞ』

「え?あら、ほんとだ!時間差で浮かんで来たのか?」

 俺はもう一度竜巻を起こして魔物を巻き上げて陸に放つ。

「ハク、どうだ?」

『うむ。ここからは見えんな』

「じゃあこれで終いだな!ギンの所に行こう」

『うむ』


 俺達は土壁を出てギンの所に向かう。ギンはほとんどの魔物に止めを刺したようで今は2~4体しか残っていないし、今まさに止めを刺そうと動き回っていた。

 俺は魚肉に鑑定をかける。大鯰は分かる、後は大雷魚と大青魚だな。あおざかなって読むのか?あおうおかな?あおうおだったら鯉に似た魚だけど、魚肉からじゃ元の姿は分からないな。それに大鰻があった!!え、鰻の蒲焼作れるんじゃない?あ、醤油が無い。ご飯もない。家に帰ったらお米届いてないかな?しょっつるに砂糖で何とかタレが出来ないかな?

 俺の心はすでに鰻の蒲焼に向かっている。ご飯が恋しいよ~!!

 今日の夕飯に焼いて食べよう。塩だけでも十分美味いはずだ。強い魔物はそれだけで美味い!肉がそうなんだから魚だってそのはずだ。


 ドロップ品は大量の魚肉と魔石だ。他は無いらしい。10体以上いてドロップしないんだから元から無いんだろうな。

 俺は大量の魚肉と魔石を収納ボックスに放り込んでいった。

お読みいただきありがとうございました。

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