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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 明日リズさん達が家に帰って来る!今はそのお祝いの料理を作っている所だ。

 今回用意しているのは煮込みハンバーグだ!一度焼いたハンバーグをトマトソースでコトコト煮込んでいる所だ。このトマトソースをパンに付けて食べても美味しいと思うんだよね。


 ん?今玄関のベルが鳴らなかったか?マイルズさんが居るし行かなくても大丈夫かな?俺が玄関に行こうかどうか迷っているとリビングのドアが開いた。


「ただいま、リク兄」

「ロイ!?帰って来たんだな、お帰り!」

「うん!何かいい匂いがする!?何作ってるの?」

「煮込みハンバーグだ。もう少し煮込んだら出来上がるから夕食に食べるか?」

「いいの?食べたいっ」

「よしよし!」

「おいっリズはどこだ!!サラもいないぞっ」


 俺がロイと話していると、リビングのドアが勢いよく開いてリザロが入って来た!やっぱり一緒だったか。


「あれ、リザロも帰っていたのか?」

「そんな事はどうでもいいだろう!リズとサラはどこだ!!」

「ん~?リザロ、取りあえず椅子に座りなよ。ロイもね!」

「のんびり座っている場合じゃないだろうがっ、さっさと言えっ」

「まあまあ、ささ、座って座って」


 俺は興奮しているリザロを無理やり椅子に座らせる。そして椅子に座ったリザロを収納ボックスから取り出したロープで椅子ごとグルグル巻きにしてやった。


「貴様!?何のつもりだ!!」

「リク兄っ何してるの!?」

「いや、こうでもしないとゆっくり話せないからさ」


 リザロは何とかロープを解こうと四苦八苦して、椅子をガタガタ鳴らして暴れている。結構きつく結んだからそう簡単には解けまい。

 俺が3人分のお茶を入れてる間もリザロはロープを解こうと暴れていた。ロイには絶対手を出すなと言ってある。


「リザロ、解くの無理だから諦めなよ。話があるんだ」

「貴様、話をするのに何故縛るんだ!!」

「いやだって、飛び出して行かれちゃ困るしね。この間リズさんが無事出産しました!元気な男の子です!」

「何だとう!?リズ達はどこだ!!」

「本当!?リク兄おめでとう!」

「ありがとう。今は病院だよ。明日帰って来るからリザロも家で大人しく待っててよ」

「そんな訳行くかっ、一刻も早く行かねばっ」

「だからさ、リズさんとダイは、あ、名前はダイね!今病院で安静にしているんだ。リザロが病院で暴れたらリズさんとダイにどんな影響があるか分からないじゃないか」

「俺は暴れたりなどせん!!」

「いや、さっきからバタバタしてるじゃん」

「貴様がロープで縛るからだろうがっ」

「えー、その前から家中探し回ってたんでしょ?」

「それは・・帰って来た挨拶をせねばならんだろうがっ」

「そもそも毎回家に帰って来てるけどさ、リザロはこのまま家に住むの?」

「・・・・・」

「リザロは好きな人とかいないの?結婚する気はあるの?」

「そんな事、何故貴様に言わねばならんのだ」

「いや、もしこのまま家に住むならリザロの部屋ちゃんと作ろうかと思って」

「何?」

 リザロが怪訝な表情で見てくる。

「リク兄、それって今までリザロさんが使ってた部屋を正式にリザロさん用にするって事?」

「いや、違う。前々から増築しようと思ってたんだ。マイルズさんとマトさんが住み込むと思ってなかったから、空いてる部屋を使ってもらってるけどさ。2人で8畳の部屋は狭すぎるだろう?」

「確かに!」

「色々あって延び延びにしてたんだけど、そろそろ親方に頼もうと思ってさ。で、リザロが住むならその分も一緒にと思ってね」

「・・・俺が一緒に住んでもいいと思っているのか?」

「そりゃあ反対する理由もないし?リズさんの兄で家族だからね」

「・・・・すぐに頼むのか?」

「冬に頼んでおいて春から工事になるんじゃないですかね?聞いてみないと何とも言えないですけど」

「そうか。考えておく」

「はい。ついでに2階分まで作るからロイも好きな人が出来たら連れてきなよ!」

「ぶっ!?何言ってるんだよ!!」


 ロイが飲んでいたお茶を噴いて慌てている。そんなに驚かなくてもいいのに。


「え?将来は皆で一緒に住もうと思ってね!」

「早すぎるよ!!」

「そうかなー?」


 俺の将来設計は皆で仲良く何時までも、なんだけどね?この世界は生きていくのが厳しい。いつ魔物が押し寄せてくるかも分からないんだ。

 だから皆で助け合っていこうっていう事なんだけどな?

お読みいただきありがとうございました。

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