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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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 俺はササリさんの元を訪ねていた。


「それで、今日は何だい?」

「雪が解けたらすぐにでもホムンクルス用の素材を取りに行こうと思うんです。だから適当に依頼を出しといてもらえませんか?」

「あんたね・・・いや、いい。分かったよ」

「お願いします」

「ただね、あたしも暫く留守にするから作るのは先になるよ」

「えっ!?どこか行くんですか?」

「リーリンの花の群生地の調査だよ。どうなっているのか見てこないとね」

「ああ。独りで行くんですか?」

「いいや、王宮からも調査団が派遣されてくるから一緒にね」

「そうですか。いつ頃戻りますか?」

「まだ何とも言えないね」

「そうですか・・」


 まいったな、まさかササリさんが居なくなるとは思わなかった。いくら素材を取って来たって作ってくれる人が居なければな。

 そうなると急いで行く事もないか?いや、ササリさんが帰ってきたらすぐにでも作ってもらいたいから素材だけは早めに確保しておこう。


「あんた、ちゃんと眠れているのかい?」

「寝てますよ?何故です?」

「・・それならいいけどね。無理するんじゃないよ?」

「してませんよ。帰ってきたらお願いしますね」

「はいよ」


 あの子はまったく!!自分の顔を鏡で見る事も無いのかね?

 上手く隠しているようだが顔に影って言うのかね、よく見ると全体的に暗くなってきているのが分かる。表情で誤魔化す事は出来てもふとした時に窺える顔は今の状況を如実に現す。

 眉間にしわが寄ってきているし苦しそうだよ、今のあんた。

 心配ではあるがリズだって気が付いているだろう。あの子の事はリズに任せて、あたしはあたしのやるべき事をしないとね。


 ササリさんが留守にして、すぐにホムンクルスを作ってもらえない事に落胆しながら家に帰り着く。

 俺はマイルズさんにロイが帰っている事を確認し、ロイの部屋に向かった。


「ロイ、今いいか?」

「いいよー」

「マドレーヌ買って来たから一緒に食べよう」

「わっ!ありがとう。じゃあメルも呼んでくる!」

「いや、メル達の分はマイルズさんに渡してあるから大丈夫だ」

「そっか。ならいいけど、見つかると煩いからね」

「そうだな」

 

 しばし2人でマドレーヌとマトさんに入れてもらったお茶を楽しむ。

 ロイの部屋はいたってシンプルだ。クローゼットと本棚は全部屋備え付けなんだけど、それ以外はベットと勉強机的なテーブルと椅子だけなんだ。ソファーも無いんだよ!?代わりにフワフワマットが敷かれていて丸テーブルが置いてあるんだ。カーテンやクッション、ベットカバーなどは緑系で統一されていて森の中にいるようだな。

 他に必要な物は無いかと聞いても要らないって言うんだよ!その代わり冒険者としての装備品関係にはお金をかけているけどね。

 一方メルの部屋はちゃんとソファーが置かれている。全体的に黄色や橙色系でまとめてあり、明るくて暖かい感じの部屋になっている。


「なあ、ロイ」

「何?」

「雪が解けたら俺は依頼でまた亜熱帯ゾーンに行かなきゃならない」

「そうなんだ?」

「ああ、だからリズさんの事頼んだぞ」

「え?僕が?リズさんは強いし僕の方が助けられているのに?」

「今まではそうだな。だがな、ロイ。人は年を取って来ると筋力だって落ちて来るし、反応だって鈍くなるんだ。自分ではまだ大丈夫だと思っていてもな」

「それはそうかもしれないけど・・」

「リズさんだってもうすぐ30代だ。本人は鍛えているつもりでも身体がそれについてくるとは限らないんだ。だから少しだけ気にかけておいて欲しいんだ」

「そっか。そうだよね、分かったよ!」

「頼んだぞ!ロイはまだまだ伸び盛りだからな。有り余っている元気を少しだけリズさんの方に向けて欲しいんだ」

「有り余ってはいないけど、気を付けるよ」

「ありがとう、ロイ。頼むな」


 それから残りのマドレーヌも平らげ部屋を出た。



 森尾 陸 28才 SP3585

 人族 Lv55


 スキル 

 体術Lv5 身体強化Lv5 剣術Lv1 魔力上昇Lv5 魔力制御Lv5

 魔力感知Lv5 危険察知Lv5 魔力隠蔽Lv5 気配遮断Lv5 

 風魔法Lv5 水魔法Lv5 火魔法Lv5 土魔法Lv5 回復魔法Lv5

 状態異常耐性Lv5 物理耐性Lv5 魔法耐性Lv5 

 暗視 遠見 鑑定 索敵 隠蔽 隠密 罠察知 罠解除


 固有スキル 言語翻訳 収納ボックス 道花


 ロイ 15才

 猫族 Lv31


 スキル 体術Lv2 身体強化Lv2 剣術Lv2


 メル 10才

 猫族 Lv3


 スキル 体術Lv1 身体強化Lv1 裁縫Lv1


 リズ 29才

 人族 Lv61


 スキル 体術Lv3 身体強化Lv3 剣術Lv3

お読みいただきありがとうございました。

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