30 新装備
あれからコツコツ依頼をこなしている。依頼完了30件でEランに上がれるはずだから、休みを取りつつやっても半年もかからないな!
ロイはまだ子供だから無理はさせられない。
今日は待ちに待った防具完成の日だ!!ロイも朝からそわそわしている。メルもつれて早速『ドスの武器屋』に行こう!
「こんにちは」
「おう、待ってたぞ!」
待ち構えてたドスさんが出迎えてくれる。
「まず坊主からだ。大虎の皮を主に使ってる帽子・鎧(ベスト型)・手甲・ブーツだ。すべて火耐性が付与してある。フード付きマントの裏地と帯剣ベルトは大蜥蜴で防水付きだ。ブーツの裏地にも使用してる。マントとブーツは嬢ちゃんとお揃いだ」
早速ロイとメルが身に着ける。2人とも目をキラキラさせて、尻尾もいつもよりゆらゆらが激しい!よっぽど嬉しいんだな。
大虎は茶と黒のシマシマ柄だ。つまり銀髪猫が茶黒のシマシマ猫に!!ありだな。めっちゃ可愛いい!!帽子には切れ目が入ってて、ちゃんと猫耳も出ている。ドスさんも厳つい顔を緩めてるくらい可愛いい!
あっ!パーティー名思い付いた。これにしよう!
「次は両手剣とナイフだ。大虎の牙に鋼を合わせた。振ってみてくれ」
「どうだ?気になるとこはあるか?」
ロイが一通り剣を振ってみる。剣術教室で習ったのだろう型の様なものをなぞっている。
「大丈夫です!」
「そうか。手入れしにいつでも持ってこい」
「はい!ありがとうございます」
「こっちはお前さんだ。狂大熊の皮を使用してる帽子・鎧(ベスト型)・ブーツ・フード付きマントだ。元々火耐性を持ってるがさらに強化してある。多少の魔法耐性も付いてる。こっちもマントとブーツの裏地と帯剣ベルトが大蜥蜴だ。これが狂大熊の爪と鋼を合わせた短剣とナイフだ!」
「短剣ですか?」
まさか剣があるとは思わず聞き返す。
「おう!魔法使いなのは知ってるがな。全くの丸腰ってえのも心許ねえだろ」
「確かにそうですね!ありがとうございます」
早速身に着けていく。全身赤黒色だ。何か怪しさ満点だな・・
「どうだ?」
「ピッタリです。思ってたより軽いですね」
「そうだろう!素材が良かったからな!で、だ。相談なんだがよ」
「何ですか?」
「余った素材買い取らせてくれねえか?その分値引くからよ!」
「それなら構いませんよ」
「そうか!助かるぜ!残り金貨3枚だ」
「え?安すぎませんか?」
「いや、残ってる素材が結構あるからこんなもんだ。言っとくが素材残すために手を抜いちゃいねぇぜ」
ちょっと凄んでくる。
「そんな事思ってませんよ。ではそれでお願いします」
「ああ、また何かあったら来てくれ」
「はい、ありがとうございました」
「「ありがとー」」
いい買い物が出来たな!ドスさんに売るのもギルドで売るのも大して変わらないから、値引いてくれるならそれでいい。
お読みいただきありがとうございました。




