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リーリンの花のように  作者: きみあきつき
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25 ドスの武器屋

 ロイの剣を買うために何軒か武器屋を見たが、なかなかピンとくる物が無かった。気が付けばかなり奥の方まで来てしまったようで外壁が見えてくる。


 カンカンカンカン、ガン、ガン!1件の店から金属を打つような音が聞こえてくる。ん~ここかな?『ドスの武器屋』か。覗いてみるか。

「こんにちはー」

 ・・・誰もいない。店の中をグルっと見てみたが他の店とは何か違うな?壁に綺麗に並べられているのは同じだが、武器一つ一つが良く手入れされてる様に見える。いいな。よし!ここにしよう。さっきより大きめの声で呼びかけてみる。

「すいませーん。誰かいませんか?」


 しばらく待っていると奥の扉が開いて人が出てきた。

「何か用か?」

 背が低めで筋肉ムキムキの禿げたおっさんが出てきた。もしかしてドワーフか!?

 物語だとドワーフは鍛冶が得意だって言うし、これは期待できる!

「こんにちは。この子用の両手剣が欲しいんですけど」

「この子供のか?お前じゃなくて?」

「はい、俺は魔法職なので・・出来合いの物を1本と素材を提供するので1本作って欲しいです。出来れば俺の分も含めて防具一式も」

「・・・素材を出してみろ」

 何で睨んでくるんだろう?声も低いし怖いんですけど!メルが怯えているのか俺の胸に顔を埋めてくる。よしよし、怖くないからね!頭を撫でておく。

「ちょっと待ってくださいね。ロイ、メルを頼む」

「わかった。おいでメル」

 奥にある長テーブルの上に取って置いた素材を出していく。何が必要か分からないので、牙・爪・毛皮・皮を一通り出す。

「これは大虎の牙と毛皮か!狂大熊の爪と毛皮もあるじゃねえか!?これはお前が狩ったのか?」

「そうですけど?」

「ふ~ん、わかった!10日くれ」

「分かりました、お願いします」

「じゃあこっち来い。採寸するからな。俺はドスってんだ。出来合いの剣ならそっちの樽から適当に選べ。代金は後でまとめてでいい」

「いいんですか?」

「ああ、素材をどのくらい使うかわからんからな」

「じゃあそうします。ロイ、自分で選んでおいで」

「わかった!」

 ロイはメルを下ろして樽に向かっていく。

「あ、おれはリクです。よろしくお願いします。あと皮が余ったらメルのブーツも作って欲しいんですけど」

「こっちの大蜥蜴の皮でいいか?」

「はい」

「任せとけ!」


 何とか注文が終わったので店を出る。

 良かった。後払いにしてくれたのは助かったな。明日から仕事しないと不味いぞ。仕事の間メルをどうするかだが、預け先がないかイジーさんに聞いてみよう。





お読みいただきありがとうございました。

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